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[I-DPAL-1]ビーグル犬下大静脈を置換した円筒状自己組織化ハイブリッドニットの遠隔期バルーン拡張性

小田中 豊1, 岸 勘太1, 鈴木 昌代2, 小西 隼人2, 山口 鮎子3, 根本 慎太郎2, 芦田 明1 (1.大阪医科薬科大学 小児科学, 2.大阪医科薬科大学 胸部外科学, 3.帝人株式会社 再生医療・埋込医療機器部門 研究開発部)
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Keywords:

自己組織化,心・血管修復パッチ,伸展性

【背景と目的】自己組織置換型ハイブリッドニット(SHF)は、慢性炎症による肥厚・退縮・石灰化による硬化の発生を回避可能で有効性と安全性が示され、2024年にシンフォリウムとして上市。埋植遠隔期での生体内の拡張性は明らかではなく、実験的に検討した。【対象と方法】ビーグル犬の下大静脈を円筒状(直径 12 mm、長さ 15 mm)に縫合作成したSHFで置換するモデルを作成、埋植後生存させ、X線透視下に経皮的バルーン拡大術の前後で造影による埋植部の拡大率を測定、安楽死後に埋植部を摘出、肉眼及びマクロスコープ観察、組織学的評価、及びX線CTによる非吸収糸の構造観察を行なった。【結果】例数は3で埋植期間は1例:2年6ヶ月、2例:4年6ヶ月、全例で埋植部位中央に狭窄を認め、その径は5.0~7.3mm(参照径9.5~11mm)。参照径の1.2~1.5倍(12-14mm)のバルーンで狭窄は消失、1.7~2.1倍(18~20mm)まで拡張可能、2.1-2.4倍(23mm)では血管外漏出が生じた。摘出標本の肉眼所見では、埋植円筒状SHF部分に狭窄や瘤など形状異常はなく、内腔には肥厚のない均質な内膜が形成されていた。穿孔部位は、全例で自己血管とSHFの縫合部位であった。マクロスコープでは、残存編み目構造が透見された。組織学的には全例で、ゼラチンと吸収糸は分解され膠原線維性組織に置換、石灰化は認められなかった。横断面では新しい内膜組織がバルーンにより複数箇所断裂され、X線CTでは、残存非吸収性糸からなるニット構造の網目が拡大されていた。【考察、結語】組織学的観察から、低圧下の壁応力が膠原線維性組の収縮力を相殺できずにバッチがアコーディオン状に屈しての狭窄発生と推察された。バルーンによる参照径の2倍前後へ拡大は、埋植遠隔期でのSHFの生体内での拡張性を示すと考えられた。またバルーンによる新生内膜の断裂と非吸収部位ニット構造の破壊のない拡張は、臨床でのバルーン拡大を期待できる特徴と考えられた。