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[I-OR03-01]進行性の冠動脈拡大を伴う難治性川崎病に対する高用量シクロスポリンA持続静注療法とインフリキシマブ併用療法の有効性

喜多 優介, 池田 和幸, 遠藤 康裕, 井上 聡, 西川 幸佑, 河井 容子, 梶山 葉 (京都府立医科大学 小児科)
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Keywords:

シクロスポリンA,インフリキシマブ,難治性川崎病

【背景】免疫グロブリン(IVIG)抵抗性川崎病(KD)では、冠動脈が急速進行性に拡大する症例をしばしば経験する。シクロスポリンA持続静注療法(CICsA)は難治性KDに対する治療選択肢の一つであるが、一定の割合で治療不応例や再燃例が存在する。当院では2024年以降、全身型特発性若年性関節炎や潰瘍性大腸炎での臨床経験を参考に、難治性川崎病に対して高濃度CICsA療法を導入した。インフリキシマブ(IFX)もIVIG抵抗性KDに対する治療薬として有用だが、CICsAを継続中にIFXを併用する治療はこれまでに報告がない。本研究は、急速進行性冠動脈拡大を呈したKD患児に対し、高濃度CICsA下にIFX投与を追加する治療戦略の有効性を検討した。【方法】2024~2025年に当施設で治療を行ったIVIG抵抗性KDの小児3例を後方視的に解析した。いずれも急速進行性CALsを呈し、高濃度CICsA(目標血中濃度600-800 ng/mL)に単回IFX(5 mg/kg)を併用した。解熱までの時間、炎症マーカー、冠動脈zスコアの推移、有害事象を評価した。【結果】対象(n=3)は中央値 9ヶ月(range; 8ヶ月-4歳5ヶ月)で、群馬スコア 8(7-9)、初期治療開始病日 4(3-5)、CsA開始病日 9(7-13)、CsA最高血中濃度(ng/mL) 705(692-741)、冠動脈z score [CsA治療前、最大値、発症1ヶ月時、発症2ヶ月時] [5.1(2.6-7.0)、6.2(4.1-7.0)、3.6(2.9-5.5)、3.8(3.3-4.4)] であった(発症2か月時のみn=2)。副作用の発現は認めなかった。高濃度CICsA下にIFXを併用し、さらにCICsAを継続したところ、全例で24時間以内に解熱、冠動脈の拡大が停止し、再燃が認められないのが特徴であった。BCG接種後6か月以内でのIFX投与は、rescue therapyの側面を十分に説明のうえ行った。【結論】高濃度CICsA + IFX併用療法は、急速進行性冠動脈拡大を伴う難治性KDに対し、安全かつ有効な治療戦略となる可能性が示唆された。今後症例を蓄積して、新たな治療法の確立を目指す。