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[I-OR03-04]6か月未満の乳児川崎病における追加免疫グロブリン療法および 1か月冠動脈病変の予測因子:単施設コホート研究
○堀之内 健祐1, 上野 健太郎2, 祝迫 洋樹1, 下園 翼1, 川村 順平2, 福重 寿郎1, 野村 裕一1 (1.鹿児島市立病院, 2.鹿児島大学病院)
Keywords:
乳児川崎病,冠動脈流,免疫グロブリン不応
【背景】6か月未満の乳児川崎病(KD)は免疫グロブリン(IVIG)不応および冠動脈病変(CAA)のリスクが高く、冠動脈瘤の合併を最小限にすることが極めて重要である。不全型例が多く診断が困難なため、早期のリスク層別化指標の確立が急務である。【目的】6か月未満のKDにおける治療前の臨床指標や検査値、不全型診断の有無が追加治療や1か月CAAを予測できるか多角的に検討する。【方法】2011~2024年に当院でIVIG治療を受けた6か月未満のKD 76例を対象に、診療録をもとに後方視的検討を行った。主要アウトカムをIVIG追加投与、副次アウトカムを1か月時のCAA(Z≧2.5)とした。【結果】中央値月齢は4.3か月。17例(22.4%)にIVIG追加治療を要し、14例(18.4%)が1か月時CAAを呈した。追加治療の予測因子は、治療前CAA(Z≧2.5)(OR 5.05, p=0.006)および好中球/リンパ球比(NLR)≧2.15(OR 5.93, p=0.004)であった。第4病日までのIVIG開始群は第5病日以降より追加治療率が有意に高かったが(37% vs 11%, p=0.012)、逆確率重み付け法を用いた背景因子の調整で、早期のIVIG投与はベースラインの重症度の高さに起因することが示された。1か月時CAA群は非CAA群に比べ、治療前CAAが多く(78.6% vs 19.4%, p<0.001)、Albが低く(3.3 vs 3.7 g/dL, p=0.001)、追加IVIG率が高かった(57.1% vs 14.5%, p=0.002)。統合予測モデルは高精度(AUC 0.90)で1か月時CAAを予測したが、不全型診断(39.5%)の有無は予測に寄与しなかった。【考察】早期治療群で不応が多かったことは、早期に診断がつく症例ほど炎症が強く、重症な臨床経過をたどることが示された。6か月未満の乳児では、治療前CAAの有無やNLR高値・低Alb血症などの炎症強度が治療反応性や予後に直結していた。【結論】6か月未満のKDにおいて、治療前CAAやNLR高値、低Alb血症は、追加治療や1か月CAAの優れた予測因子であり、これら高リスク群に対しては注意深く経過観察を行うことが肝要である。
