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[I-OR03-05]川崎病におけるIVIG治療前後の冠動脈壁エコー輝度変化と治療反応性および冠動脈病変との関連

山下 尚人1, 井福 俊允2 (1.宮崎県立宮崎病院 新生児科, 2.宮崎県立宮崎病院 小児科)
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Keywords:

川崎病,冠動脈,心エコー図

【背景】川崎病(KD)急性期には冠動脈壁のエコー輝度増強が観察されるが、特異度が低く、評価者の主観による影響も否定できないことから有用性には議論がある。本研究ではIVIG治療前後で冠動脈壁輝度を定量的に評価し、IVIG治療反応性および冠動脈病変との関連を検討した。【方法】2021年4月~2023年3月にKDと診断され、心エコー検査を施行した96例を対象とした。冠動脈径測定で記録した2D画像(#1、#3、#5、#11)を後方視的にオフラインで解析した。冠動脈壁をROIとしてマーキングし、0~255のグレースケールで平均ピクセル値をBrightness valueとして算出した。全体ゲインの調整のため、隣接する心腔内血液プールの輝度で補正した。IVIG治療前後のBrightness value変化率を(治療後値-治療前値)を治療前値で除して算出した。【結果】画像不備の11例を除外し、85例(336画像)を解析した。年齢中央値は21か月[11~35か月]であった。心エコー検査日はIVIG治療前5[4~6]病日、治療後9[8~10]病日であった。IVIG不応(IVIG投与後24時間後で解熱なし)が15例(18%)、一過性拡大を含む冠動脈病変(Z score >2.0SD)は6例(7%)に認められた。IVIG治療前後でのBrightness value変化率は冠動脈瘤合併例(14.4[-34.4~24.2]vs-8.7[-30.3~20.9])、IVIG不応例(-9.7[-33.3 14.5]vs-4.4[-28.2 14.5])で有意差を認めなかった(Wilcoxon rank-sum test;, p=0.75、p=0.55)。segment毎も同様の結果であった。【考察・結論】integrated backscatter法を用いた研究でIVIG不応例や冠動脈病変合併例で冠動脈輝度が高値を示すとの少数例の報告があるが、本研究では、冠動脈輝度変化量によるIVIG不応例や冠動脈病変のリスク層別化は困難であった。1年後に冠動脈病変が残存した症例はなく重症例が少なかったことや、初期併用療法の導入や治療時期が影響している可能性が示唆された。冠動脈輝度の意義は今後さらなる解析が必要と考えられた。