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[I-OR04-05]肺動脈性肺高血圧症モデルラットを用いた炎症と修復における細胞間コミュニケーションの探究

川口 奈奈子, 中西 敏雄, 稲井 慶 (東京女子医科大学 循環器小児・成人先天性心疾患科)
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Keywords:

肺動脈性肺高血圧症,ラットモデル,シングルセル解析

背景 以前本学会で、モノクロタリン(MCT)、低酸素飼育で誘導した肺動脈性肺高血圧症(PAH)モデルラットにおいて、1)肺動脈、肺のCXCR4(ケモカイン受容体)の発現が上昇すること、2)CXCR4阻害作用を持つシリビニンが、PAHモデルラットにおいて右心室圧低下などの緩和効果を有することを報告した。CXCR4は骨髄のニッチ細胞と、血液幹細胞やマクロファージなどの免疫細胞の結合に関わっていることが知られているので、3)培養骨髄細胞においてシリビニンを作用させたところ、マクロファージ、顆粒球が増加が観察され、これらの細胞がシリビニンの標的細胞に含まれること、および、CXCR4とCD14が同じような発現パターンを示すことも昨年報告した。目的 そこで、本研究では、シリビニンの標的細胞と考えられるCXCR4、CD14発現細胞の、肺、肺動脈における細胞型について調べた。方法 我々の方法と類似した方法(MCT投与)で作製されたPAHモデルラット(PAH)群およびコントロール(C)群由来の肺におけるシングルセルRNA解析を行った既存のオープンソースデータを用い(Hong et al., American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine, 2021, Study ID SCP2711)、(PVDSingleCell)、C群と比較して、PAH群でCXCR4、CD14の両方の発現の大きな上昇が観察された細胞型を検討した。データソースはMCT投与後28日のサンプルを用いたものである。結果 C群と比較して、PAH群でCXCR4、CD14両遺伝子発現の大きな上昇が観察されたのはinflammatory/interstitial macrophageであった。結論 肺のCXCR4/CD14発現細胞(マクロファージ)はPAHの進展に関与している可能性がある。CXCR4陽性細胞は、血管細胞がニッチとして血管細胞と相互作用する可能性が考えられ、今後、シリビニンが肺のCXCR4/CD14発現細胞にどのように関与してPAH症状抑制につながるのかシングルセルRNA解析によって調べる予定である。