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[I-OR04-06]周産期侵襲とBMPR2遺伝子変異のDouble Hitによる肺高血圧増悪機序

武岡 真美, 澤田 博文, 三谷 義英, 坪谷 尚季, 大矢 和伸, 原田 智哉, 淀谷 典子, 大橋 啓之, 平山 雅浩 (三重大学医学部附属病院 小児科)
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Keywords:

肺高血圧,BMPR2遺伝子変異,子宮内胎児発育不全

【背景】胎生期から周産期にかけての子宮内環境は、肺胞形成と肺血管発達を規定し、その障害は発達期プログラミングを介して、将来の肺高血圧(PH)発症基盤となりうる。PHの主要な遺伝的素因である骨形成蛋白受容体II型(BMPR2)遺伝子変異と、周産期侵襲との相互作用が、成人期における肺循環障害および肺血管リモデリングに及ぼす影響と分子機序は未解明である。【目的】母体一酸化窒素(NO)阻害による子宮内胎児発育不全ラットを用い、BMPR2変異が成体期の肺循環障害と肺血管病変を増悪させるか否かを検証する。【方法】BMPR2変異(B)雄と交配した妊娠17日目の野生型(W)雌に、溶媒(C群)またはNO阻害剤(L-NAME, L群)を投与し、出生仔を4群(C/W, C/B, L/W, L/B)に分類した。日齢2(雄 n=64, 雌 n=62)、7週齢(雄 n=89, 雌 n=74)、PHモデル(モノクロタリン、慢性低酸素曝露、SU5416/hypoxia: 各n=40)において、肺循環動態評価、肺組織学的解析および分子解析を行い、7週齢肺由来平滑筋細胞(PASMC)の機能解析を行った。【結果】日齢2ではL群で体重低下を認めた。L群は血管密度低下と肺胞拡大を示し、これらはL/B群でより高度であった。7週齢では、L/B群雄ラットにおいて発育遅延と持続的肺胞構造異常を認めた。肺BMPR2発現およびpeNOS/eNOS比はL/W群で低く、L/B群で最も低かった。肺血行動態および肺血管病変はL群で増悪したが、L/W群とL/B群間に差は認めなかった。L群PASMCは炎症シグナル(p38、NFκB)活性化を伴い、増殖能亢進とアポートシス抵抗性を示した。L/B群のPASMC増殖能はL/W群より高かった。PHモデルでは、L/B群は全てのモデルにおいて高度のPHおよび重度の肺血管病変を呈した。【結論】周産期侵襲による肺発達障害とBMPR2変異のDouble Hitは、PASMCの形質転換を介して成長後のPH感受性および重症化を規定する機序となることが示唆された。