Presentation Information
[I-OR08-03]18トリソミーに合併したVSDに対する心内修復術は、長期予後は改善するが入院イベントは減少させない
○永尾 宏之1, 内山 敬達2, 根本 慎太郎3 (1.高槻病院, 2.内山キッズクリニック, 3.大阪医科薬科大学 小児心臓血管外科)
Keywords:
18トリソミー,心内修復術,心室中隔欠損症
【目的】18トリソミーに心室中隔欠損(VSD)を合併した患児において、心内修復術の施行有無による入院状況の違いを明らかにすることを目的とした。【方法】2002年1月から2025年12月までに当院でフォローアップされた連続36例を対象に後方視的検討を行った。臨床背景、外科的介入、入院歴に関する情報を診療録より収集した。入院率はperson-year法を用いて算出し、計画入院および緊急入院について、手術の有無および術式別に比較した。【結果】8例が姑息術後にVSD閉鎖術を施行され、3例が肺動脈絞扼術(PAB)のみ、25例は心臓手術を施行されなかった。Kaplan-Meier解析では、閉鎖術群が最も良好な生存率を示した一方、PABのみの群は非手術群と比較して生存利益を認めなかった(log-rank p = 0.004)。しかし良好な生存率にも関わらず、閉鎖術群では呼吸器、消化器、泌尿器合併症を主因とする入院がより頻回に認められた。単変量Poisson回帰解析では、VSD閉鎖術は入院率の上昇と関連していたが(Incidence rate ratio 1.80、95% CI 1.34-2.42)、多変量解析ではこの関連は消失した(Incidence rate ratio 1.19、p = 0.38)。【結論】VSD閉鎖術は長期生存率を有意に改善したが、術後の長期入院率の減少には寄与しなかった。これは呼吸器および消化器合併症の反復・持続によるものと考えられた。術後管理には多職種連携が重要であり、これらの情報を家族と十分に共有することが、外科的治療の意思決定において重要である。
