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[I-OR08-04]マルファン症候群におけるFBN1遺伝子型と僧帽弁手術:年齢特異的リスクパターンの解析
○河島 裕樹1, 野木森 宜嗣1, 矢野 瑞貴1, 西木 拓己1, 小澤 由衣1, 大森 紹玄1, 白神 一博1, 益田 瞳1, 武田 憲文2, 犬塚 亮1 (1.東京大学医学部附属病院 小児科, 2.東京大学医学部附属病院 循環器内科)
Keywords:
マルファン症候群,僧帽弁,遺伝子型
【背景】マルファン症候群において僧帽弁疾患は外科的な治療を要することもあり,発症リスクをFBN1遺伝子型から推測することが重要である。遺伝子型はナンセンス変異やフレームシフト変異により早期に終止コドンが生じるPTC群とミスセンス変異などによるinframe変異群に大別される。エクソン26-37, 44-50におけるシステイン残基に影響を与えるミスセンス変異とインフレーム欠失(DNCD変異)がPTC群と同等の大動脈疾患リスクがあることが既知である。手術介入を含めた僧帽弁疾患との関連を調べた大規模コホート研究はない。【方法】当院マルファンセンター受診歴のある患者のうちFBN1変異を有する437例を対象とし,変異情報に基づいてPTC群(206例), inframe変異群(231例)に分類した。僧帽弁手術の有無・手術介入時期とFBN1遺伝子型との関連を解析した。【結果】男性が218例(49.9%)であった。inframe変異群のうちDNCD領域での変異は59例(13.5%)であった。観察期間中央値34.7年の期間に僧帽弁手術介入は38例(8.7%)であった。僧帽弁手術介入は性別(p=0.19),PTC/inframe変異群間(p=0.81)で有意差を認めなかった。PTC,inframe変異(DNCD領域),inframe変異(非DNCD領域)の三群で分類すると,30歳時点での僧帽弁手術累積発生イベント率はそれぞれ3.2,23.8,1.24%であった (p<0.001)。inframe変異群内でシステイン関連変異の有無での有意差はなかった(p=0.42)。瞬間ハザード率解析ではinframe変異(DNCD領域)群では早期発症かつ持続的なリスクが認められた一方,PTC群では成人期発症,その他のinframe変異群では低リスクであることが明らかになった。【結論】僧帽弁疾患はDNCD領域でのinframe変異で早期発症かつ持続的なリスクがあり,他の表現型と異なる遺伝学的発症リスクを認めた。
