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[I-OR09-02]体位性頻脈症候群児の睡眠中心拍変動からみた自律神経調節の関連性と状態分類

重光 幸栄1,2, 高橋 健3, 冨田 紗也佳4, 高橋 誉弘4, 飯坂 建太4, 岩原 可名人4, 秋谷 梓2, 秋本 智史2, 松井 こと子2, 東海林 宏道2 (1.桜こどもクリニック本八幡, 2.順天堂大学 医学部 小児科学講座, 3.順天堂大学医学部附属浦安病院 小児科, 4.順天堂大学 医学部 小児思春期発達・病態学講座)
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Keywords:

体位性頻脈症候群,心拍変動解析,自律神経機能

【背景】近年日本小児の約10%が起立性調節障害であり、内訳では体位性頻脈症候群(postural tachycardia syndrome: POTS)が約5割を占めるが、自律神経機能障害の詳細は不明である。
【目的】24時間心拍変動データに対してネットワーク解析を行い、POTS児の自律神経活動の特徴を明らかにすること。
【方法】対象はPOTS群および健常群。ホルター心電計で睡眠中の心拍変動データを計測し、副交感神経活動を反映するSD1、自律神経調節全体の変動量を示すSD2、心拍変動の自己相似性を示すHFD、短時間における心拍変動調節の秩序性を示すDFAα1、心拍変動調節の構造的協調性を反映するトポロジー指標(H0)を用いた。心拍変動指標に基づき、k-means法による教師なし学習を用いて3つの自律神経状態(Stage)に分類し、指標間の相関をネットワークとして可視化し、群間で比較した。
【結果】POTS群45例(13.0±1.9歳)、健常群40例(13.4±4.3歳)。睡眠中の6時間の時間帯別解析では、SD1およびH0は一部の時間帯を除きPOTS群で有意に低値を示した。POTS群では健常群に比し、SD1とSD2の関連が低下し、副交感神経調節の低下が示された。一方で、SD1およびSD2とH0の関連はPOTS群で強く、構造的協調性が健常群とは異なることが示唆された。3ステージへの分類では、POTS群は自律神経活動量が低く短時間調節の柔軟性が低下したステージの占有率が高く、健常群は自律神経活動量が比較的高く協調した調節状態を反映する群の占有率が高かった。得られたクラスタは、特にHFDとDFAα1の組み合わせにおいて明瞭な空間的分離を示した。
【結論】POTS患児では、睡眠中に自律神経活動量の低下に加え、心拍変動調節の構造的協調性および調節状態の偏りが認められた。ネットワーク解析は自律神経機能評価に有用と考えられた。