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[I-OR10-03]従来型Fontanに対するTCPC conversionの中長期成績と血行動態変化

今村 俊也, 松村 雄, 嶋 侑里子, 齋藤 美香, 吉敷 香菜子, 浜道 裕二, 上田 知実, 矢崎 諭, 嘉川 忠博, 松井 彦郎 (榊原記念病院 小児循環器内科)
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Keywords:

Fontan,TCPC conversion,ACHD

【背景】APCなどの従来型Fontanに対するTCPC Conversion(以下TCPCc)は血行動態改善が期待される一方、最適な患者選択、介入時期は未だ確立されていない
【目的】当院のTCPCcの中長期成績と術前後の血行動態の変化を明らかにする
【方法】当院での2009年6月から2025年10月のTCPCc 34例を対象とし、診療録で後方視的に解析した。手術時年齢中央値は30歳(18~47歳)、主心室は左室型21例(61.8%)、主診断はTAが最多、過去のFontan術式はAPC32例、Lateral Tunnel1例、fTCPC1例であった。同時追加手術はPMI8例、CRT1例、Maze8例、その他追加手術は大動脈弁下狭窄解除4例、AVR1例、MVP1例。主要アウトカムは退院後生存率、再入院回避率とした。退院後生存率、再入院回避率はKaplan-Meier法で評価、血行動態は術前後のカテーテル検査(N=25)を用いてWilcoxon符号付順位検定で比較した。
【結果】追跡期間中央値は5.8年(0.1~16.4年)、周術期死亡2例、退院後死亡2例を認めた。退院後生存率は1年/3年は100%、5年/10年は95.5%であった。周術期死亡を除いた32例中、緊急再入院は9例(28.1%)で要し、再入院回避率は1年77.3%、3年73.8%、5年69.2%であった。初回再入院理由は不整脈4例、感染症3例、腹水1例、肝細胞癌による血胸1例であった。カテーテル検査での血行動態評価でCVPは11→10mmHgと低下傾向(p=0.072)、肺血管抵抗は1.67→1.03Wood単位・m2に低下(p<0.01)、Qsは2.02→2.50 L/min/m2に増加した(p<0.01)。
【考察・結論】TCPCc後、肺血管抵抗低下と体血流増加を認め、循環動態の変化が示された。一方、不整脈などの遠隔期イベントは一定頻度で発生し、不整脈や体液貯留などの術前重症度の影響が示唆される。術後の生存や再入院回避は保たれていたが、再入院が課題である。本検討は予防的適応を支持するものではないが、late complicationが進行し不可逆的変化を来す前の早期評価と適切な時期のconversionの検討が重要である。