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[I-OR11-02]発熱に対する心拍応答は乳児期川崎病における冠動脈病変の予測指標となりうる
○小林 優, 野口 佑夏, 津森 三佳, 西林 隼人, 萩尾 泰明, 小山 紀子, 岩松 浩子, 塩穴 真一, 岡成 和夫, 原 卓也 (大分県立病院 小児科)
Keywords:
川崎病,乳児,心拍数
【背景】川崎病(KD)における冠動脈病変(CAL)の早期予測は治療戦略決定に重要である。心拍数や自律神経指標とCALとの関連は報告されているが、特に乳児の発熱に対する心拍応答を定量化した指標の臨床的意義は十分検討されていない。【対象・方法】2001~2025年に当院で治療を要したKD511例を後方視的に解析した。初回IVIG投与直前の体温および心拍数から、体温1℃上昇あたりの心拍数変化量(ΔHR)を以下のように定義した〔ΔHR=(実測心拍数-年齢別基準心拍数50パーセンタイル)÷(実測体温-36.5℃)〕。CALはZスコア≧2.5と定義し、ROC解析によりΔHRの予測能を評価した。さらに0歳児に限定し、群馬スコアとの併用効果を検討した。【結果】年齢は2(0-3)歳、治療病日は5(4-6)病日であった。CALは15例(2.9%)に認めた。全年齢のΔHRは10(4-16)で予測能はAUC 0.67(95%CI、0.53-0.81)であった。0歳児ではCALあり群でΔHRが有意に高値で(27 vs 10、p=0.001)、AUCは0.81(95%CI 、0.68-0.96)と良好な識別能を示した。ΔHR≧12は感度60%、特異度88%でCALを予測した。0歳児では群馬スコア≧5かつΔHR≧12でCALを3/10(30%)に認めた。群馬スコア<4でもΔHR≧12群でCALを4/46(8.7%)に認めたが、ΔHR<12群ではCALは1/62(1.6%)と低率であった。多変量解析ではΔHRは独立してCALと関連し、連続変数としてΔHRが10単位上昇するごとにCALのオッズは約1.8倍であった(OR 1.76、95%CI 1.10-2.90)。【考察】初回IVIG投与前のΔHRは、乳児期KDにおいて既存スコアを補完するCALリスク層別化ツールとなる可能性がある。
