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[I-OR11-04]進行性大動脈弁狭窄と冠動脈口閉塞に対してRoss手術と冠動脈バイパスを行った家族性高コレステロール血症/シトステロール血症の女児例

清水 大輔1, 宗内 淳1, 田代 直子1, 小河 尚子1, 五十嵐 大二1, 豊村 太亮1, 杉谷 雄一郎1, 篠原 玄2, 渡邊 まみ江2, 落合 由恵2 (1.JCHO九州病院 小児科, 2.JCHO九州病院 心臓血管外科)
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Keywords:

大動脈弁狭窄症,冠動脈閉鎖,シトステロール血症

【緒言】シトステロール血症は植物ステロールの排泄低下により蓄積し、小児期より動脈硬化や冠動脈疾患などの心血管病変を合併する。治療管理中にも関わらず大動脈弁狭窄と右冠動脈口閉塞が進行し外科的介入を行った12歳女児例を報告する。【症例】6歳時、黄色腫と高LDLコレステロール血症(423mg/dl)から家族性高コレステロール血症を疑い実施した遺伝子検査でABCG5遺伝子の複合ヘテロ接合体変異(c.1677delおよびc.1256G>A)と血清シトステロール274mg/dl(正常1mg/dl以下)のためシトステロール血症と診断した。エゼチミブ、スタチン、植物ステロール制限食によりLDLは正常化したが、シトステロールは68mg/dlであった。8歳時の心エコーで大動脈弁狭窄(ASPG33mmHg)を指摘、当院へ紹介された。この時の造影CTで右冠動脈口の開存を確認、運動負荷Tc99m心筋シンチグラフィーでは虚血性変化を認めず、自覚症状もないため経過観察とした。11歳時、ASPG89mmHgと増悪、経皮的大動脈弁バルーン形成術(大動脈弁輪15.7mmに対してTRIVAL 16mm)を行い、36mmHgへ軽減した。しかし、12歳時にASPG62mmHgと再増悪し、心臓カテーテル検査での大動脈造影で右冠動脈口閉塞を認めた。幸い左冠動脈からの逆行性側副路で右冠動脈は還流されていた。そのためRoss手術および冠動脈バイパス(右内胸-右冠動脈)を行い、術後21日目に退院となった。術中所見では大動脈壁は不規則に肥厚していた。術後3か月の右内胸動脈造影では内胸動脈は狭小化し、右冠動脈への還流は左冠動脈からの側副路が優位であった。【考察】シトステロール血症は若年から重篤な心血管病変を合併し、両側冠動脈狭窄により突然死した5歳例の既報がある。小児循環器医は本疾患に関して周知すべきで、適正な管理を行うべきである。