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[I-P02-08]突然死一次予防のため植込み型除細動器植導入を検討したBrugada症候群小児例
○峰松 伸弥1, 熊本 崇1, 田代 克弥2 (1.佐賀大学医学部附属病院 小児科, 2.唐津赤十字病院 小児科)
Keywords:
Brugada症候群,突然死予防,植込み型除細動器
【背景】Brugada症候群(BrS)は心室細動を来し,心臓突然死の原因となり得る.心室細動や心肺停止既往例に対する植込み型除細動器(ICD)植込みには一定のコンセンサスがある一方,無症候例における一次予防の適応は明確ではない.今回,学校心臓検診を契機に診断された無症候性BrS症例において,高リスクと考えられる背景因子を有し,ICD一次予防適応について検討したため報告する.【症例】18歳男児.生来健康,熱性けいれんの既往なし.実父は22歳時に致死性心室不整脈を発症し,複数回にわたる除細動を実施され心拍再開したが,蘇生後に重度神経後遺症を合併し死亡している.中学入学時の学校心臓検診でST異常を指摘され,13歳時に精査目的で当院紹介となった.これまで失神歴はない.12誘導心電図でType2のST上昇を認め,高位肋間誘導で増悪し,pilsicainide負荷試験によりType1へ移行したためBrSと診断した.遺伝子検査でSCN5Aミスセンス変異(c.2678G>A, p.R893H)を同定し,pore領域の無機能型変異であった.致死性不整脈リスクを考慮し,15歳および18歳時に心臓電気生理検査を施行した.SNRTの軽度延長は認めたが,プログラム刺激で心房粗動や細動の誘発なし.右室心尖部・流出路の3連続心室期外刺激において心室性不整脈は誘発されなかった.以上の結果,ICD植込みは見送り経過観察を続けている.【結語】若年発症の致死性不整脈家族歴と高リスク遺伝子変異を有する無症候性BrS症例であっても,現行ガイドラインにおける一次予防ICD適応の判断は困難である.成長に伴う生活環境の変化を踏まえ,介入の適切なタイミングについて更なる検討が必要と考えられた.
