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[I-P03-04]洞調律時の遅延電位指標の焼灼が有用であった上部中隔型特発性左室心室頻拍の1例
○高見澤 幸一, 吉田 葉子, 鈴木 嗣敏 (大阪市立総合医療センター 小児循環器・不整脈内科)
Keywords:
左室特発性心室頻拍,カテーテルアブレーション,遅延電位
【背景】上部中隔型特発性左室心室頻拍(upper septal type idiopathic left ventricular tachycardia; US-ILVT)はILVTの中でも稀であり、頻拍機序やアブレーションの治療ターゲットに関する報告は限られている。今回、アブレーション治療中に頻拍が誘発困難であったUS-ILVTに対し、洞調律時に左室中隔で認めた異常電位を指標に通電し根治し得た1例を経験した。【症例】10歳男児。小学校1年生の学校心臓検診で160/分の頻脈を指摘され前医を受診した。ATP投与では停止せず、フレカイニドにより停止した。その後も頻拍を繰り返したため、カテーテルアブレーション目的に当院入院となった。初回セッションでは左脚前枝領域からのPVCで頻拍がresetされた。リエントリー性US-ILVTと診断したが左室内操作に伴いbumpし途中から誘発出来なくなった。左室前枝領域および後枝領域に通電したが、退院1週間後に再発したため再セッションを施行した。再セッションではプログラム刺激およびイソプロテレノール投与を行ったがPVCが数発出現するのみで頻拍は誘発困難であった。洞調律下に左脚前枝・後枝の中間に相当する左室中隔に、脚電位に加え、遅延電位を伴う領域を認めた。同部位で通電したところPVCのfiringを認め、その後はPVCや頻拍の誘発が不能となった。脚ブロック等の合併症は認めず、術後5か月時点で再発を認めていない。【考察】US-ILVTは左脚前枝と後枝の中間に存在する脚枝が緩徐伝導路となり頻拍回路が形成されると考えられている。一方、同領域の詳細な電位所見、とくに洞調律時電位を提示した報告は乏しい。洞調律時の遅延電位はUS-ILVTに対する治療ターゲットとして有用である可能性が示唆される。
