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[I-P04-03]完全房室ブロックに対してAveirTM VRを留置した11歳女児の一例

小山 智史1, 竹中 颯汰1, 安田 昌広1, 木村 瞳1, 篠原 務1, 後藤 利彦2 (1.名古屋市立大学大学院 医学研究科 新生児・小児医学分野, 2.名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学)
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Keywords:

リードレスペースメーカー,完全房室ブロック,成長期小児

【背景】海外では,成長期小児に対してリードレスペースメーカー(LPM)留置の報告が散見されるが,本邦における小児へのLPM使用経験の報告は限られている.【症例】既往歴・家族歴のない11歳女児.学校心臓検診で10歳時に1度房室ブロック,11歳時にWenckebach型2度房室ブロックを認めた。前医を受診し,安静時心電図では1度房室ブロック,マスター負荷心電図でWenckebach型2度房室ブロックであった.5か月後のフォローで完全房室ブロックへ進行したため当院紹介となった.トレッドミル負荷心電図では最大負荷時でも2:1房室ブロックであったが,失神などの自覚症状は認めず,運動耐容能は保たれていた.心エコーでは左室壁運動は良好である一方,軽度の心拡大と房室弁逆流を認め,BNPは72 pg/mLであった.入院中モニター心電図では夜間に最大5秒のpauseが頻回に出現し,前医でのホルターと比較して徐脈・pauseの増悪を認めた.以上より無症状であるものの,進行性も加味してペースメーカーによるバックアップが望ましいと判断した.体格(身長145cm 体重41.5kg)を考慮して将来的な静脈温存およびリード関連合併症回避のためにAveirTM VR(Abbott社)を選択した.留置は問題なく施行され,初期ペーシング閾値およびセンシングは良好で,周術期合併症は認めなかった.【考察】成長期小児における経静脈ペースメーカー植込みでは,将来的なリード断線や静脈閉塞などの長期合併症が問題となる.海外では,これらのリスク回避するためLPMをブリッジとして選択する戦略が報告されている.本症例でも静脈温存およびリード関連合併症回避の観点から,回収の可能性を考慮してAveirTM VRを選択した.【結語】成長期小児におけるLPMは,将来の経静脈ペーシングを見据えた治療選択肢となり得るが,本邦での使用経験は限られており,さらなる症例集積と長期成績の検討が望まれる.