Presentation Information
[I-P06-09]Uhl奇形に冠動脈右室瘻を合併した右室低形成・肺動脈弁欠損の一例
○山下 優理1, 古井 貞浩1, 五味 遥1, 森田 裕介1, 岡 健介1, 横溝 亜希子1, 佐藤 智幸1, 関 満1, 岡 徳彦2, 田島 敏広1 (1.自治医科大学とちぎ子ども医療センター 小児科, 2.自治医科大学とちぎ子ども医療センター 小児・先天性心臓血管外科)
Keywords:
Uhl奇形,冠動脈右室瘻,三尖弁閉鎖
【はじめに】Uhl奇形は右心室心筋の先天的欠損を特徴とする稀な疾患である。冠動脈右室瘻(CRVF)は、肺動脈閉鎖など右室流出路閉塞性病変において右室高圧を背景に認められることが多く、右室減圧に伴う冠循環障害が問題となる。一方で、Uhl奇形にCRVFを合併した報告は少なく、血行動態や自然経過は十分に明らかでない。今回われわれは、Uhl奇形にCRVFを合併した三尖弁閉鎖・右室低形成・肺動脈弁欠損例において、経過中にCRVFの増悪を認め、Glenn手術に到達した症例を報告する。【症例】胎児期に三尖弁閉鎖・右室低形成・肺動脈狭窄を指摘された。在胎40週4日、3774gで出生。出生後、三尖弁閉鎖、右室低形成、肺動脈弁欠損と診断された。低形成右室は右室心筋の欠損、壁菲薄化および瘤化を認めUhl奇形と診断した。日齢15の心臓カテーテル検査では左単一冠動脈と診断されたが、明らかなCRVFは認めなかった。初回手術はBTS術を予定したが、日齢20頃より哺乳時にST低下を反復したためBTS術は高リスクと判断しGlenn手術まで待機の方針とした。生後4か月時に心臓カテーテル検査を施行しCRVFの増悪を認めたが、Glenn手術は可能と判断し、Glenn手術、左肺動脈再建術および心房中隔欠損作成術を施行した。現在はFontan手術待機中で、心電図上明らかな虚血所見なく外来経過観察中である。【考察】Uhl奇形を伴う低形成右室が低圧系であったことが、CRVFのシャント増大および瘻の進展に関与した可能性が考えられた。Uhl奇形を伴い単心室循環を目指す症例では、冠循環動態の慎重な経過観察が重要である。
