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[I-P08-06]先天性大動脈弁狭窄症に対しRapid RV pacingとDouble Balloon Techniqueを併用し経皮的大動脈弁形成術(PTAV)が著効した一例

細川 大地, 矢崎 諭, 嶋 侑里子, 松村 雄, 齋藤 美香, 吉敷 香菜子, 浜道 裕二, 上田 知実, 嘉川 忠博, 松井 彦郎 (榊原記念病院 小児循環器内科)
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Keywords:

PTAV,Rapid RV pacing,Double Balloon Technique

【背景】先天性大動脈弁狭窄(AS)に対する経皮的大動脈弁形成術(PTAV)は、治療効果の不安定性や大動脈弁逆流(AR)増悪のリスクから小児領域では外科治療までのbridgingとして位置づけられ、積極的治療としては限定的に施行されることが多い。成人領域では有効な治療効果を得るためにrapid right ventricular pacing(RVP)やdouble balloon technique(DBT)などが用いられ小児領域にも応用されることがあるが、小児PTAVでの両者併用報告は少ない。今回、直近8年間に実施したPTAV10例のうち、RVPとDBTを用いたPTAVが著効した一例を経験したので報告する。【症例】4歳女児、二尖弁による重症AS。弁輪径12.6-13.5 mm、LV-AAo圧較差76 mmHg 、ARは認めなかった。まずTMP-ped 12×20 mm を用いRVP 250 bpmを併用したが十分な waist 形成と圧較差改善が得られなかった。Sterling 8×20 mm を2本用いた DBT(実効径約13.2 mm)へ変更したところ、バルーンの安定性が改善しwaist形成と消失が確認でき有効な拡張が可能であった。LV-AAo圧較差は17 mmHgに改善し、新規ARの出現は認めなかった。【考察】PTAV施行において、小児では心拍出量が大きくバルーン安定性が問題となる。成人TAVIではRVPが一般的に行われ、stroke volumeを一時的に低下させバルーンの固定性を高めることが知られている。またDBTはsingle balloonに比べ、弁輪全周に均等なradial forceを与え、交連裂開をより対称的に生じさせることで、migrationの抑制とAR増悪の回避に寄与するとされる。自施設の他症例ではsingle balloonでPG改善は得られるものの、AR増悪や拡張効果不十分により外科治療へ早期移行した例もみられ、本症例のように著効を示した例は稀であった。【結論】RVPとDBTの併用は、小児PTAVにおけるバルーン安定性の課題を克服し、均等かつ対称的な弁輪拡張を可能とし、治療効果を最大化しつつAR増悪リスクを最小限に抑える有効な戦略と考えられる。