Presentation Information
[I-P10-05]術後急性期の経皮的肺動脈形成術によって抜管へ至ったファロー四徴症
○五十嵐 大二1, 宗内 淳1, 田代 直子1, 小河 尚子1, 豊村 大亮1, 清水 大輔1, 杉谷 雄一郎1, 渡邉 まみ江1, 篠原 玄2, 落合 由恵2 (1.JCHO九州病院 小児科, 2.JCHO九州病院 心臓血管外科)
Keywords:
ファロー四徴症,術後早期,末梢肺動脈狭窄
【はじめに】術後急性期は吻合部の脆弱性、血行動態の不安定性などの問題があり、一般的にカテーテル治療は推奨されていない。ただ時には外科的介入が必要となることがある。今回、ファロー四徴症、両側肺動脈狭窄に対してTrans annular patch、両側肺動脈形成術後に抜管困難となったが経皮的肺動脈形成術を術早期に実施し、治療が奏功した一例を経験した。【症例】1歳1か月男児、体重9.1kg、ファロー四徴症に対して生後4か月時にmodified Rt-BTTshunt(3.5mm)を行い、今回修復術:Trans annular patch, 両側肺動脈形成を行った。人工心肺離脱後、右室圧がOver systemicであったので心室中隔欠損孔に充てたパッチ中央に5mmのFenestrationを追加作成した。術後覚醒に伴う血圧低下、尿量低下、中心静脈圧高値(16mmHg)の遷延があり、治療漸減困難であったので術後8日目に心臓カテーテル検査を実施した。6Frシースを右大腿動脈に留置し、6Frアンギオグラフィックカテーテルで末梢肺動脈にアプローチを試みるもできず、肺動脈造影を行った。左右いずれも分岐部狭窄を認めた(LPA1.3mm、RPA2.8mm)。4FrJR2.5+2.7Fr progreatに入れ替え左右肺動脈圧を測定した。LPA13/9(10)mmHg、RPA12/9(10)mmHg、MPA91/10(37)mmHg、FA90/52(65)mmHgと両側肺動脈狭窄が右室圧高値の原因と考えた。狭窄はびまん性で末梢におよび、再手術では両側肺動脈形成術は効果が乏しい可能性が高く、心室中隔のパッチを除去しなければならない可能性があり、経皮的肺動脈形成術を実施する方針とした。Sterling4x20mmで両側肺動脈分岐部に経皮的バルーン血管形成術を行った。実施後はLPA24/11(15)mmHg、RPA17/11(13)mmHgと末梢肺動脈圧の上昇を確認し、右室圧も体血圧の8割となり効果があったと考えた。その後は鎮静薬や循環作動薬の漸減、抜管可能となった。術後早期のカテーテル治療が再開胸の回避、ICU滞在日数短縮に寄与した。
