Presentation Information
[I-P10-06]バルーン肺動脈形成術を行なった主肺動脈欠損を伴う両側動脈管開存の3症例
○小林 一道1, 細矢 薫子1, 高野 峻也1, 川島 綾子1, 林 真理子1, 青柳 良倫1, 桃井 伸緒1, 若松 大樹2, 永田 恵実2 (1.福島県立医科大学 医学部 小児科, 2.福島県立医科大学 医学部 心臓血管外科)
Keywords:
先天性心疾患,両側動脈管,主肺動脈閉鎖
【諸言】主肺動脈欠損を伴う両側動脈管開存は稀な先天性心疾患であり、複雑心奇形を合併することが多い。肺動脈の再建が治療を進める上で重要だが、術後に狭窄病変をきたしやすい問題がある。【症例】2016年から2024年までに3例を経験した。出生体重は2700~3042gであり、合併奇形は両大血管右室起始症(DORV)1例、単心室(SV)2例であった。全例、出生後lipo-PGE1で動脈管を維持し、日齢21~36に左右肺動脈を端々吻合し、3.5~4.0mmの人工血管で体肺動脈短絡手術を行った。人工血管の肺動脈吻合部位は、左肺動脈が2例、左右肺動脈吻合部が1例であった。手術直後は吻合部狭窄を認めなかったが、全例で狭窄の出現を認め、術後31-186日にシャント経由でバルーン肺動脈形成術を行った。2例では次期手術までに複数回施行した。各症例で使用したバルーンの最大径は8~10mmであった。DORVは1歳10ヶ月で弁付き導管を用いたラステリ手術に、左室性SV症例は5歳5ヶ月でフォンタン手術に、右室性SV症例は9ヶ月でグレン手術を施行し、フォンタン手術の待機中である。【考察】初回手術の際は可及的に動脈管組織を切除したが、全例で吻合部狭窄が出現した。最終手術までにできるだけ左右均等な肺動脈の発育を目指すことが重要であり、そのために狭窄を避けるべく術式を改良するとともに、狭窄出現を前提とした治療戦略の設定も重要であると考えられた。
