Presentation Information
[I-P11-08]両側動脈管開存症合併の孤立性左腕頭動脈に対しカテーテル治療を施行した1例
○林 賢, 青木 寿明, 海陸 美織, 西野 遥, 加藤 周, 山崎 隼太郎, 森 雅啓, 松尾 久実代, 浅田 大, 石井 陽一郎 (大阪府立母子医療センター循環器内科)
Keywords:
孤立性左腕頭動脈,両側動脈管,脳委縮
【背景】孤立性左腕頭動脈と両側動脈管開存症の合併は稀だが、高肺血流と脳血流スティールにより左脳萎縮のリスクがある。過去の報告では、合併症例の94.1%で高肺血流症状を呈し、25%に左脳萎縮が報告された。左脳委縮は3か月と若齢での報告例も存在する。【目的】高肺血流と脳血流スティールを是正し、脳萎縮を予防するため、カテーテル治療を施行した。【方法】37週、2660g男児。生後1日で動脈管開存を指摘、内科的治療が奏功せず、生後5日で当院に紹介された。呼吸窮迫症状、BNP 996 pg/mLを認め、心エコーで右大動脈弓、右動脈管(Krichenko type A、最狭径2.1mm)、孤立性左腕頭動脈を認め、左動脈管で主肺動脈と接続(最狭径3.8mm、長さ18.8mm)していた。頭部超音波でWillis動脈輪を確認し、左総頚動脈、左椎骨動脈の逆行性血流を認めた。脳血流シンチでは左頭頂・前頭葉が低灌流であった。利尿薬を増量し退院後、3か月、5.9kgで左右動脈管に対する経皮的介入を計画した。心カテでは肺動脈平均圧25mmHg、左室拡張末期容積119% of Normal、Qp/Qs=1.96、PVRI 1.8WU・m2であった。右動脈管にAmplatzer Piccolo Occluder 5/6を留置、左動脈管にも同サイズのAmplatzer Piccolo Occluder 5/6を留置した。【結果】両側動脈管を経皮的に閉鎖し、合併症なく退院した。術後BNPは低下し利尿薬を中止できた。術後フォローの脳血流シンチで左半球灌流の改善を確認した。発達は年齢相応で、神経学的異常は認めていない。【考察】孤立性左腕頭動脈への血液は右側よりWillis動脈輪を介して供給され、左動脈管遺残により肺動脈に脳血流がスティールされる。両側動脈管遺残では脳血流のスティールがより顕著となり、高肺血流と脳委縮を生じうる。今回脳血流シンチで左側の低灌流域を認め、経皮的に早期介入を行った。【結論】両側動脈管開存合併の孤立性左腕頭動脈では、高肺血流、脳委縮の懸念があり、早期介入が考慮される。
