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[I-P15-06]NSAIDs・コルヒチン・ステロイドによる標準治療でコントロール困難な再発性心膜炎の治療経験

伊藤 啓太1, 久保 慎吾1, 水田 麻雄2, 中井 亮佑1, 三木 康暢1, 亀井 直哉1, 小川 禎治1, 城戸 佐知子1, 田中 敏克1 (1.兵庫県立こども病院 循環器内科, 2.兵庫県立こども病院 リウマチ科)
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Keywords:

再発性心膜炎,免疫抑制剤,コルヒチン

【背景】小児の急性心膜炎は約35%が再発し、NSAIDsやコルヒチンに抵抗性を示す例、あるいはステロイド依存となる難治例ではIL-1阻害薬が治療選択肢となり得る。しかし、本邦では未承認薬であるため、治療選択は困難である。
【症例】13歳男児が繰り返す発熱と胸痛を主訴に第4病日に入院した。CRP 19 mg/dLと高値で、心電図で広範囲ST上昇、心エコーで心膜液貯留があり、急性心膜炎と診断した。運動制限、NSAIDsにより胸痛は軽快しCRPは6 mg/dLまで低下した。しかし、胸痛と心膜液貯留が再増悪したため、第13病日にコルヒチンを導入したが、第14病日には心膜ドレナージを要した。発熱と胸痛が持続し、CRP 32 mg/dLまで上昇したため、第19病日にプレドニゾロン(PSL)18 mg(0.5 mg/kg/day)を開始したところ胸痛は軽快し、心膜液も消失し、第29病日にCRPが陰性化したため退院した。しかし、第74病日に再発し、CRPが18 mg/dlまで急上昇したため、免疫グロブリン療法(IVIG)とNSAIDs増量を行い、胸痛の改善とCRP低下が得られ、ステロイド増量を要さず軽快した。PSLを12 mgまで漸減したところで胸痛の再燃があり、第130病日にアザチオプリン(AZA)を導入した。現在、AZA増量下にPSLを6 mgまで減量出来ている。遺伝子解析では家族性地中海熱をはじめとする自己炎症性疾患に関する病的バリアントは検出されなかった。
【考察】本症例ではIVIGによる抗炎症効果は得られたものの、ステロイドの減量が困難であったため、AZAの追加投与を選択した。AZA開始前にはNUDT15遺伝子検査による有害事象リスクの評価が必要であり、治療中は感染症対策を含めた多科連携が求められた。
【結論】標準治療不応の再発性心膜炎ではIVIGやアザチオプリンが選択肢となり、難治例で免疫抑制剤の使用が検討される場合はリウマチ科医との連携が重要である。