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[I-P15-07]生来健康な小児の僧帽弁に発症したStaphylococcus lugdunensis感染性心内膜炎の一例
○野口 佑夏, 小林 優, 奥村 優希, 西林 隼人, 萩尾 泰明, 小山 紀子, 岩松 浩子, 塩穴 真一, 岡成 和夫, 原 卓也 (大分県立病院 小児科)
Keywords:
感染性心内膜炎,Staphylococcus lugdunensis,僧帽弁閉鎖不全症
【背景】感染性心内膜炎(infective endocarditis :IE)は小児では稀だが、重篤な合併症を来しうる。Staphylococcus lugdunensisはコアグラーゼ陰性ブドウ球菌でありながら高い病原性を有し、弁破壊や塞栓症を伴うIEを引き起こすことが知られている。基礎心疾患のない小児に発症した同菌によるIEは極めて稀である。【症例】生来健康な13歳男児。発熱を主訴に前医入院し、血液培養よりS. lugdunensisを検出した。心尖部で収縮期雑音を聴取し、経胸壁心エコー図検査で中等度の僧帽弁閉鎖不全症(MR)を認め、精査加療目的に当院に転院となった。経食道心エコー図検査で僧帽弁A3-P3交連部を起点とする逆流を認めたが、疣贅や腱索断裂はなかった。腹部CTで脾梗塞を認め、修正Duke基準よりIEと診断した。セファゾリン6週間、ゲンタマイシン2週間の抗菌薬治療により炎症反応は改善し、MRの進行や新規塞栓症なく退院した。退院後も1年の外来フォローアップにおいても無症状で、MR増悪なく経過している。【考察】本菌は高い接着能を有し、非細菌性血栓性心内膜炎(NBTE)を伴わない生体弁にも定着・浸潤しうる。本症例では弁尖接合部への感染により限局的な弁穿孔を来し、新規MRを発症した可能性が示唆された。既報では外科治療を要する例が多いが、早期診断と厳密な心エコー図検査より保存的治療が奏功する症例も存在する。【結論】基礎疾患のない小児でもS. lugdunensisによるIEは発症し得る。早期診断と慎重な治療方針決定により、保存的治療で良好な転帰を得られる症例が存在する。
