Presentation Information
[I-P17-03]心房中隔欠損半閉鎖術により肺高血圧が改善したTurner症候群の2か月女児
○祝迫 洋樹1, 下園 翼1, 櫨木 大祐1, 福重 寿郎1, 緒方 裕樹2, 松葉 智之2 (1.鹿児島市立病院 小児科, 2.鹿児島市立病院 心臓血管外科)
Keywords:
肺高血圧,Turner症候群,心房中隔欠損半閉鎖術
【背景】心房中隔欠損(ASD)は乳児期早期に肺高血圧を呈することは稀である。【症例】2か月女児。活気不良の精査目的にX日に当院へ紹介された。心エコー図検査で径15mmのASDを認め、三尖弁逆流速度 4.3m/sから重症肺高血圧と診断した。X+2日に心臓カテーテル検査を実施し、RV(s) 74mmHg、MPA(m) 50mmHg、LPCW(m) 14mmHg、LA(m) 14mmHg、LV(s/EDP) 62/14mmHg、Qp/Qs 1.45、RpI 3.3 Wood unit/m2、LVEDV 5.2ml(60%N)であった。急性肺血管反応試験は陽性であり、酸素投与および肺血管拡張薬による治療を開始した。同時に左室低形成の関与も考慮し水分制限およびPDE3阻害薬を追加したが、徐々に低心拍出量症候群 (LOS)を呈し、X+35日にICUへ入室した。カテコラミン投与およびNO吸入でも循環維持が困難であり、再度心臓カテーテル検査を実施したところ、肺高血圧治療によりMPA(m) 22mmHgと改善していたが、LVEDV 4.9ml (52%N)、 Qp/Qs 3.1と悪化していた。バルーンによるASD閉鎖試験でLA圧およびLVEDPの有意な上昇を認めず、LVEDV 6.5ml(68%N)と改善したため、ASD閉鎖により病態の改善が期待できると判断した。X+43日にASD半閉鎖術 (ePTFEパッチ; 4mm開窓)を行い、術後は速やかに循環動態が安定し、X+50日にICUを退室した。LVEDV 6.9ml (78%N)と軽度の左室容量低下は残存したが、MPA(m) 17mmHgでありX+86日に退院した。後日判明した染色体検査は45, XOでありTurner症候群と診断した。【考察・結語】本症例はASDならびにTurner症候群に伴う左室発育不全が重症肺高血圧および循環破綻に関与したと考えられ、ASD半閉鎖術が循環動態の改善に有効であった。
