Presentation Information
[I-P17-06]ALMRとVSDの合併に伴う重度肺高血圧の診断管理に難渋した乳児例
○高山 達1, 岩朝 徹1, 坂口 平馬1,4, 戸田 孝子1, 黒嵜 健一1, 今井 健太2,3, 盤井 成光2 (1.国立循環器病研究センター 小児循環器内科, 2.国立循環器病研究センター 小児心臓外科, 3.兵庫県立尼崎総合医療センター 心臓血管外科, 4.京都駅さかぐち小児科ハートクリニック)
Keywords:
僧帽弁弁上輪,僧帽弁狭窄,肺高血圧
【はじめに】ALMRはannulo-leaflet mitral ringの略で、僧帽弁弁上輪の名称で知られているが、実際には僧帽弁とほぼ密着した例が多く診断が容易ではない。当科でVSDにALMRを合併し、術中まで診断に至ることが出来無かった症例を経験したため報告する。【症例】紹介時日齢40の女児。紹介元NICUでVSD PLSVC PHと診断され紹介入院。入院時より4mm程のVSDでの右左シャントのためしばしばSpO2低下を認めていた。初回心臓カテーテル検査でQp/Qs=1.0、RpI 5.88Wood単位m2のためPDE5阻害薬・在宅酸素を導入した。しかし生後6ヶ月のフォローアップではQp/Qs=0.83、RpI 10.13Wood単位・m2と悪化、肺血管拡張薬を追加すると共に肺疾患を考え肺生検・遺伝子検査を実施した。1歳3ヶ月の検査ではQp/Qs=1.19、RpI 9.76 Wood単位m2と若干改善していたが、当初は目立たなかった10-17mmHgのMSを認めていた。肺生検の結果などを踏まえ、2歳3ヶ月時にVSD closureと僧帽弁形成術を実施したところ、僧帽弁に付着した全周性のリング状の線維性組織を認め、ALMRのintraleaflet typeによるMSと診断した。術後経過は良好で高度の肺高血圧は解消し、ALMRの再燃がないか経過観察中。【考察・まとめ】ALMRは文献的には多くが術中診断されており、また出生直後は目立たず乳児期に成長・顕在化する経過を取ることが少なくなく、術前に診断することは容易ではない。またVSD含め他の先天性心疾患への合併も多く、その治療に大きな影響を与える。合併心疾患に見合わない高度のPHとMSを認める場合、本疾患の可能性も念頭に置くべき症例と考えられた。
