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[I-P18-01]単心室型心疾患に対する肺動脈内隔壁作成術(IPAS)の当院における中長期成績
○湯浅 絵理佳1, 小野 晋1, 池川 健1, 加藤 昭生1, 若宮 卓也1, 柳 貞光1, 上田 秀明1, 橘 剛2 (1.神奈川県立こども医療センター 循環器内科, 2.神奈川県立こども医療センター 心臓血管外科)
Keywords:
単心室,IPAS,Fontan
【背景】片側肺動脈の高度低形成や肺静脈狭窄(PVO)を合併する単心室症例は, TCPC適応外となることが少なくない. 当院ではこれらの難治症例に対して, 肺動脈の成長促進のためIPASを積極的に導入しており, その成績を検討.【方法】2018年9月~2025年7月に当院でIPASを行った11例が対象. 疾患内訳は無脾症候群4例(PVOを伴う総肺静脈還流異常症3例, 主要体肺側副血行(MAPCA)1例), それ以外の右室型単心室が5例(PVO合併が 1例), 左室型単心室が2例. 適応は, Norwood/DKSルートの圧排による片側肺動脈低形成が3例, 両側肺動脈絞扼術後の残存狭窄による片側肺動脈低形成が1例, MAPCAによる片側肺血管床低形成が1例, PVOによる片側肺循環不良が4例, 片肺低形成が2例(横隔膜ヘルニア術後, 巨大ブラ).【結果】全11例中7例がTCPCに到達し, 3例が待機中. 残り1例はIPAS後にシャント閉塞・患側肺動脈閉塞のため片肺Fontanの方針に変更. 1例は術後にseptation clipが外れ, 3か月後にre-septationを実施. 以下, TCPCに到達した7症例の経過を提示する. 肺動脈インデックス(PAI)の平均値は1)IPAS前145.0(SD±42.2), 2)IPAS後186.0(SD±40.0), 3)TCPC後165.1(SD±39.7)と推移. 患側肺動脈径(%ofN)の平均値は1)50.6(SD±10.6), 2)73.4(SD±13.0), 3)59.1(SD±15.3)と推移し, 1)→2)で有意に拡大し(p=0.004), 2)→3)で有意に縮小(p=0.019)していたが, 3)の時点でCVP平均11.8(SD±2.5), Rp(I)平均1.47(SD±0.36)と比較的良好な肺循環が保たれた.【考察】IPASは, 片側肺循環が懸念される単心室症例のTCPC到達を可能とした. 術前に付与された拍動性血流は患側肺動脈の成長を促し, Fontan循環に必要な肺血管床形成に寄与した可能性がある. TCPC後には肺動脈径の縮小を認めたが, IPASは片側肺循環懸念症例が持つ肺循環のポテンシャルを最大限に活かし, TCPC到達を実現した. 今後は遠隔期における患側肺動脈血管床の維持が重要な検討課題である.
