Presentation Information
[I-P18-05]新生児期のSmall VSD、PDAに合併した感染性肺動脈瘤に対して抗菌薬治療とPDA clippingを施行し軽快した一例
○広田 幸穂, 田中 敏克, 中井 亮佑, 久保 慎吾, 三木 康暢, 亀井 直哉, 小川 禎治, 城戸 佐知子 (兵庫県立こども病院 循環器内科)
Keywords:
感染性肺動脈瘤,動脈管開存,造影CT
【背景】肺動脈瘤(PAA)は稀な疾患で、先天性PAAはCHD、結合組織疾患が、後天性PAAは肺高血圧、血管炎、感染症、悪性腫瘍、外傷性損傷が原因とされる。PAAは大動脈瘤と比較し破裂や解離のリスクは低いが、拡大傾向、肺高血圧合併、感染による組織脆弱性が高リスクとされる。新生児期にSmall VSD、PDAと血流感染に伴ってPAAを形成し、抗菌薬治療とPDA clippingを行った症例を経験したため報告する。【症例経過】在胎38週、1700gで出生した女児。心エコーでSmall VSD, PDAと診断された。PDAに対してインドメタシンを投与されたが閉鎖しなかった。日齢7にMSSAによるカテーテル関連血流感染症を発症しセファゾリンを開始された。軽度のHypo Archの評価のため施行された造影CTで両側PAA(右長径15mm、左長径10mm)を指摘された。高肺血流による多呼吸があり当院搬送となった。心エコーでPDAは3.5mmで左右方向優位の両方向、VSDはポーチ形成し2mm未満の欠損孔であった。疣贅は指摘できなかったがIEとしてセファゾリンで4週間治療を行った。左開胸でPDA clippingを施行した。1か月後の造影CTでPAAは軽度縮小した。9歳時の造影CTでPAAは残存していたものの症状なく経過しており引き続き外来フォローとした。【考察】PDAに伴う感染性PAAで、容量・圧負荷のかかった肺動脈にIEによる血管内膜損傷が加わったことが誘因と考えられた。肺高血圧、感染があり、破裂を懸念し手術を検討したが、PAAを切除できなかった場合に肺切除により換気維持困難となる可能性があることからPAAの切除は施行しないこととした。左右短絡への介入を施行され軽快した報告があったことからPDA閉鎖を行うこととし、また、VSDは小欠損であったことから血流感染中の人工心肺のリスクを考慮し介入しなかった。PAAの完全な退縮は得られなかったものの、抗菌薬治療に加えてPDAを閉鎖し高肺血流性肺高血圧を是正したことで増大を防ぐことができた。
