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[I-P18-06]息切れを契機に診断した孤立性右側肺動脈欠損の1例

粟野 裕貴1, 松木 惇1, 黒田 薫2, 鈴木 康太1 (1.山形大学 医学部 小児科, 2.山形県立中央病院 小児科)
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Keywords:

肺動脈欠損,息切れ,肺高血圧

【背景】孤立性一側肺動脈欠損は他に心奇形を伴わない一側肺動脈欠損である。主に、乳児期にうっ血性心不全、肺高血圧を呈する例、より高年齢で発見され、胸部レントゲン写真で偶発的に発見されるか、運動耐容能の低下や喀血などの症状を有する例に大別される。今回、息切れを契機に孤立性右側肺動脈欠損と診断した症例について報告する。【症例】15歳女性。診断の1年前から息切れが出現し、起立性調節障害が疑われ、前医で治療が開始された。経過中に息切れが増悪し、胸部レントゲンで右胸水が疑われ、CTで孤立性右側肺動脈欠損と診断され、精査加療目的に当科へ紹介された。呼吸機能検査は肺活量2.86 L(%予測値 91.4%)、1秒率 87.15%(%予測値 94.5%)と正常範囲であった。6分間歩行は502 m(74%N)であり、心肺運動負荷試験ではpeak VO2 24.3 mL/min/kg(基準値 31.8 mL/min/kgの77%)、AT 19.0 mL/min/kg(基準値17.3 mL/min/kgの110%)とpeak VO2の軽度低下を認めたもののほぼ正常範囲であった。心臓カテーテル検査では中心静脈圧 (5) mmHg、平均左肺動脈圧 (19) mmHg、左肺動脈楔入圧 (11) mmHg、左室圧収縮期圧110 mmHg/左室拡張末期圧14 mmHg、左肺血流量 3.3 L/min/m2、左肺血管抵抗 2.4 Wood unit・m2と肺高血圧はなかったが、軽度の肺血管抵抗上昇を認めた。右肺へは右鎖骨下動脈、右内胸動脈、下行大動脈、腹腔動脈、左冠動脈回旋枝などから複数の体肺側副血管により血流が供給されていた。【考察】 本症例は息切れを契機に診断に至った症例である。軽度の運動耐容能低下を示唆する所見が得られたものの、呼吸機能検査は正常範囲であり、肺高血圧を疑う所見は認めなかったが、既報と同様に息切れが診断の契機になった。本症例の場合、右末梢肺動脈の統合による血行再建は困難と考えられ、今後、息切れがより増悪する場合は肺高血圧の出現に注意し、肺高血圧出現時は肺血管拡張薬の導入を検討する。