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[I-PD2-3]ドナーコール時に心臓移植施設が直面する課題

戸田 紘一1, 小島 拓朗1, 鍋嶋 泰典1, 杉山 幸輝1, 丸山 篤志1, 細田 隆介2, 平野 暁教2, 帆足 孝也2, 鈴木 孝明2 (1.埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科, 2.埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓外科)
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Keywords:

心臓移植,ドナーコール,脳死判定

本邦では成人を含め年間約110例の心臓移植が実施されている。待機期間は2~3年に及ぶことが多く、ドナーコールは患者・医療者双方にとって“突然”の出来事として受け止められる。ドナーコールがくると概ね1時間以内に受諾可否の意思決定を行う必要がある。従来、移植施設への意思確認は第2回法的脳死判定後に行われていたが、現在は第1回法的脳死判定後に上位5名へ早期化情報が通知される運用となった。これにより、移植施設は受け入れ体制の事前準備が可能となった。第1回と第2回の脳死判定の間にはメディカルコンサルタントによるドナー評価(心エコーを含む)が実施され、その内容はドナーチャートにまとめられる。第2回法的脳死判定終了後に正式なドナーコールが行われ、移植施設はドナーチャートを基に最終判断を行う。我々がドナーコール時に特に重視している要素は、1.ドナーとレシピエントの体格差、2.ドナー施設からの距離、3.ドナー心機能の3点である。加えて、心停止時間の有無、投与中のカテコラミン量、年齢・性別、既往疾患、経過なども慎重に評価する。体格差については、成人では±20~30%を超える場合に注意を要する一方、小児では大きなドナー(約3倍までの体重)を許容するが、極端に小さいドナーは適応外となることが多い。心虚血許容時間は概ね4時間が目安であり、距離・搬送手段・天候なども意思決定に大きく影響する。また、大動脈弁二尖弁、心室中隔欠損、中等度僧帽弁逆流などの心臓構造異常や、ドナーの基礎疾患が存在する場合も判断を難しくする。本演題では、具体的症例を提示し、ドナーコールから意思決定までの1時間に生じる葛藤と、移植後経過を含めて報告する。