Presentation Information
[I-PD3-2]動脈管ステント留置直後に急性血栓性閉塞を生じ、緊急シャント手術で救命した一例
○田中 惇史1, 長友 雄作1, 江崎 大起1, 松岡 良平1, 寺師 英子1, 平田 悠一郎1, 城尾 邦彦2, 安東 勇介2, 塩瀬 明2, 山村 健一郎1 (1.九州大学病院 小児科, 2.九州大学病院 心臓血管外科)
Keywords:
動脈管ステント,血栓閉塞,チーム医療
【背景】動脈管依存性肺循環の先天性心疾患では、手術リスクの高い症例に対し動脈管ステントが選択される例が増加している。当院で動脈管ステント留置後に急性血栓閉塞を生じ、緊急シャント造設術で救命しえた1例を報告する。【症例】在胎38週2日、2260gで出生し、DORV. TGA. TS. PA.と診断された。動脈管の狭窄が進行しPGE1による肺血流維持が困難となった。低体重でありシャント手術を回避するため日齢14に動脈管ステントを留置することとした。【手技】全身麻酔下、右内頚動脈カットダウンによりアプローチし、ヘパリン投与後に5Fガイディングカテを動脈管直上に位置した。大動脈弓天井から起始する蛇行した動脈管に対しDES(3×12mm)を動脈管全長をカバーするように留置した。適切な位置に留置できSpO2が上昇したが数分で 70%に低下し、造影でステント内腔の完全閉塞を認めた。ECMOスタンバイとしてステント再開通を試み、辛うじて肺動脈へワイヤーが通ったためバルーンで拡張後DES(3×8mm)を追加留置した。しかしすぐに再閉塞しSpO2が低下したため、緊急で人工心肺下セントラルシャント造設術を施行した。幸い複数のMAPCAがあったため心停止には至らなかったが、術後はMAPCAのため心不全管理に難渋しカテーテル治療でMAPCAコイル塞栓を行い、生後6か月で自宅退院した。【考察】ステント内急性血栓症は動脈管ステント留置の2~3%で生じ、生じた場合の予後は不良である。動脈管ステント留置に際してはこうした合併症のリスクを念頭に置き、心臓血管外科との綿密な連携体制を整えておくことが肝要である。
