Presentation Information
[I-PD5-2]全国疫学調査における急性期治療のトレンド
○阿江 竜介 (自治医科大学)
Keywords:
川崎病,急性期治療,全国疫学調査
川崎病全国疫学調査は、急性期治療の変遷を半世紀にわたり記録してきた。1989年の保険適用以降、1st line の免疫グロブリン(IVIG)治療が着実に普及し、最新の調査(2023-24年)では28,821例(報告患者数の96.6%)に実施されている。そのうちの97%で2,000 mg/kg単回投与が選択され、治療標準化がほぼ確立された。2008年のRAISE Study以降、IVIG治療不応予測例に対するIVIG+ステロイド併用療法も4,341例(15.1%)に施行され、さらにIVIG+シクロスポリン併用療法(2020年に保険適用)は、2021年から2024年にかけて137例(1.2%)から552例(3.9%)まで増加した。IVIG治療不応・再燃例に対する2nd line治療では90%以上にIVIGが再投与され、2nd line 以降(主に3rd line)のインフリキシマブ使用は15%以上まで広がっている。急性期治療の発展に伴い冠動脈後遺症の頻度は低下し、直近の10年では2%前後を維持している。IVIGの普及と標準化がもたらした成果の一端が示されている。
しかし近年、IVIG治療不応・再燃の頻度が上昇傾向にある。その頻度は、2010年の15%から2024年には23%へと上昇した。IVIGを基盤とした急性期治療体系が確立されたいま、不応・再燃例に対する治療選択の多様化が全国規模で進んでおり、重症度・臨床的特徴・遺伝的素因などに応じた個別最適治療戦略の検討が次の課題として浮かび上がってくる。
しかし近年、IVIG治療不応・再燃の頻度が上昇傾向にある。その頻度は、2010年の15%から2024年には23%へと上昇した。IVIGを基盤とした急性期治療体系が確立されたいま、不応・再燃例に対する治療選択の多様化が全国規模で進んでおり、重症度・臨床的特徴・遺伝的素因などに応じた個別最適治療戦略の検討が次の課題として浮かび上がってくる。
