Presentation Information
[I-SY1-5]小児における房室弁置換~Chimney techniqueにおけるpit fall~
○若松 大樹1, 永田 恵実1, 今坂 堅一1, 桃井 伸緒2, 青柳 良倫2, 林 真理子2, 川島 綾子2, 高野 峻也2, 細矢 薫子2 (1.福島県立医科大学附属病院 心臓血管外科, 2.福島県立医科大学附属病院 小児科)
Keywords:
外科治療,房室弁置換,僧帽弁
【背景】小児房室弁逆流に対し房室弁複合体にそれぞれの形成手技が行われるが、複合病変で複雑な形成では、術前状態や心機能も考慮し、長時間心停止は避け機械弁置換を選択している。Chimney法は大きな人工弁を挿入でき、弁輪運動保持から心室機能や心房伸展性維持に優れ、小児に大きな利点がある一方で、特有のpit fallも存在する。再手術を要した二例を検討する。【症例1】1歳の男児。Severe MRによる心不全で緊急手術例。前乳頭筋肥大と腱策短縮によるtetheringと弁輪拡大に対し弁輪と弁下形成を試みたが逆流制御を得ず、Chimney法による弁置換とした。ATS 360AP 22 + J graft 26mmでcomposite graftを作成し、前尖側は弁輪、両側交連~後尖側は左房壁に吻合した。術後、僧帽弁後交連側graft吻合部の逆流が増悪し心不全再燃し、再手術となった。後交連側の左房壁吻合部内膜が破綻し、約7mm離開していた。Composite graftにより視野展開に制限があり、右房側から心房中隔越しに3針mattress 縫合で離開部を閉鎖した。【症例2】Complete AVSD, small LV, LVOTs, Severe CAVVRの男児。先行手術でGlennとDKS吻合、Edge to edgeによる房室弁形成を施行。外来経過中CAVVRが増悪。4歳時にSJM 29 + J graft 34mmによるChimney CAVV replacementと、Intra-atrial fenestrated TCPC(18mm PTFE graft)を施行。8歳時にPTFE graftのIEを発症した。術中所見ではSJM弁のピボットガード接触によりPTFE graftに屈曲と石灰化を認めた。同部の乱流形成とIEの関連が疑われた。TCPC routeはcomposite graftとの干渉をさけExtra-cardiacに変更した。【まとめ】小児房室弁へのChimney法では心房組織の脆弱性から吻合部離開に注意が必要。再手術ではcomposite graftが心房側に凸なため離開部の視野確保と運針が困難となる。TCPC例ではPTFE graftとcomposite graftが干渉することが有り、composite graftの高さ、valve選択に注意が必要である。
