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[I-SY3-2]先天性心疾患に対するSGLT-2阻害薬の使用実態と課題

宗内 淳, 杉谷 雄一郎, 清水 大輔, 豊村 大亮, 五十嵐 大二, 小河 尚子, 田代 直子, 渡邉 まみ江 (JCHO九州病院)
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Keywords:

SGLT-2阻害薬,心不全,Fontan術後

【目的】小児循環器学会修練施設を対象とした新規心不全治療使用実態調査(2023年)では58%の施設でSGLT-2阻害薬使用経験があり、疾患群はFontan術後が約半数であり、約1/3は小児(<15歳)への使用だった。多様な病態/年齢背景を有する小児心不全におけるその使用実態と問題点を明らかにする。
【方法】過去2年間にSGLT-2阻害薬を処方した症例の臨床データを後方視的に検討した。
【結果】対象28例[12(3 – 29)歳]においてダパグリフロジン:26例、エンパグリフロジン:2例を使用した。年齢分布は15歳≦:13例(46%);3–5歳:8例(29%);<3歳:7例(25%)であった。体重≦20kg の投与量は0.1(0.1 – 1.1)㎎/kgであり、最小体重4.4kgに対してダパグリフロジン5mg/日投与例もあった。各年齢層の対象疾患群と使用目的は、15歳≦では、Fontan術後:8例;二室先天性心疾患(二室CHD):3例;心筋症と肺高血圧が各1例ずつであり、耐糖能異常を背景としたFontan循環不全(右心不全):5例;耐糖能異常のない右心不全(PLEを含むFontan循環不全):5例;左心不全:3例と、右心不全病態への使用が多かった。3–5歳では、Fontan術後:4例;心筋症:2例;Fontan術前と二室CHDが各1例ずつであり、Fontan術後胸水貯留:4例;左心不全:3例;Glenn循環不全:1例とFontan術後胸水に対する使用が多かった。一方、<3歳では、二室CHD:4例;Fontan術前:3例と二室CHD割合が多く、二室修復術後胸水貯留:3例;二室修復後右心不全:1例で、Fontan術前3例はすべて体心室機能低下に対する使用だった。経過中死亡3例は薬剤との関連はなく、重篤な副作用のため中止例や有害事象(尿路感染、腎機能障害、正血糖性ケトアシドーシス)もなかった。
【考察】SGLT-2阻害薬は、若年成人における耐糖能異常を背景としたFontan術後循環不全を筆頭に右心不全病態に対して、また低年齢層における心駆出率低下を伴う心不全への積極的な使用がなされ、その効果と至適投与量の検証が必要である。