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[II-CPD2-3]独自のキャリアは地域を救えるのか:地方小児心臓外科の現場から
○小渡 亮介, 山崎 志穂, 大徳 和之, 熊江 優, 佐々木 花恵, 皆川 正仁 (弘前大学)
Keywords:
小児心臓外科,地域医療,キャリア形成
私は地方大学病院において小児心臓外科診療を担い、非典型的なキャリアパスで専門性を築いてきた。まとまった留学経験は卒後5年目の大阪母子医療センターへの1年間の国内留学のみであり、その後は弘前大学で勤務しながら、岩手医科大学での手術参加やベトナムでの短期研修・交流などを定期的に行ってきた。このような工夫により、当時年間50例程度の症例を有していた地方施設においても、一定の経験を積むことは可能であった。一方で近年、少子化に伴う症例数の減少は想像以上に深刻であり、地方施設が単独で診療と教育の両方を維持することには明らかな限界がある。特に小児心臓外科のように高い専門性と継続的な症例経験を要する領域では、若手を地域に留めることが必ずしも教育的に正しいとは限らない。私は後進の将来を考え、彼らにはハイボリュームセンターで経験を積んでもらう道を選択した。本発表では、地方の現場で小児心臓外科を続けてきた立場から、独自のキャリア形成の可能性と限界、そしてこれからの世代に必要な育成環境について述べる。個人の努力論では解決できない課題を、次世代にどのような環境を残すべきかという視点から、世代間で率直に共有する機会としたい。
