Presentation Information
[II-JMSF-5]拡散テンソル画像による両大血管右室起始症の心筋線維走行解析
○藤井 瀬菜, 高桑 徹也 (京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻)
Keywords:
心筋線維走行,拡散テンソル画像,両大血管右室起始症
心筋線維の三次元的配列と心室の収縮機能は密に関連しており,心筋走行の理解は心機能の解釈において重要である。心筋線維走行に関する研究は解剖学的手法により行われ,左心室壁内においては内層から外層にかけて,右らせん状斜走線維,円周線維,左らせん状斜走線維からなる構造が報告されてきた。しかし,これらの知見の多くは正常心を対象としたものであり,先天性心疾患における心筋線維走行に関する知見は確立していない。近年,拡散テンソル画像(diffusion tensor imaging: DTI)の発展により,心筋線維走行を三次元的に可視化し,定量的に解析することが可能となってきた。DTIでは心筋線維の主方向を反映する指標としてhelix angleが用いられ,心室壁内における線維配列の経壁的な変化を評価することができる。我々は東京女子医科大学が保有する単心室,修正大血管転移症,両大血管右室起始症(double outlet right ventricle: DORV)のヒト心臓標本を対象としてDTIデータを取得し,心筋線維走行の解析を進めている。このうちDORV標本4例について,拡散テンソルから主固有ベクトルを算出し,心室壁内におけるhelix angle分布をマッピングするとともに,心内膜側から心外膜側にかけたhelix angleの連続的変化について評価を行った。各症例の解析では,左心室壁内のhelix angle分布において縦および斜走線維の割合が減少し,円周方向線維が相対的に増加する傾向を認めた。各症例の形態学的特徴との関連について検討する。
