Presentation Information
[II-JSCDJS-P1-3]患者iPS細胞由来心筋細胞を用いたコネキシン45変異の機能解析
○古谷 喜幸1, 羽山 恵美子1, 西井 明子2,3,4, 川口 奈奈子1, 島田 光世1, 中西 敏雄1, 稲井 慶1 (1.東京女子医科大学 循環器小児・成人先天性心疾患科, 2.東京女子医科大学 統合教育学修センター, 3.東京女子医科大学 予防医学科, 4.東京女子医科大学 循環器内科)
Keywords:
ヒトiPS細胞分化心筋細胞,心機能,興奮伝搬速度
【背景】遺伝性心疾患患者由来iPS細胞(iPSC)から分化誘導した心筋細胞(iPSC-CM)は、患者心筋を代替する疾患モデルとして、遺伝子変異に伴う細胞機能変化の評価に有用である。コネキシン(Cx)はギャップジャンクションを構成する蛋白であり、心臓ではCx40、Cx43、Cx45が発現する。Cx45は心臓において刺激伝導系に限局して発現し、Cx45の変異(p.R75H)は心房に限局した伝導障害を引き起こすことが報告されている。【目的】iPSC-CMを用いてCx45変異による電気生理学的影響を評価すること。【方法】健常者およびCx45変異(p.R75H)を有する患者の不死化B細胞株に山中因子を導入しiPSCを樹立した。さらに、患者iPSCに対しゲノム編集により変異を修復した。各iPSCから接着法により心筋細胞へ分化誘導し、乳酸含有培地により純化した。得られたiPSC-CMを多点平面微小電極プローブ(MED64, Alpha MED Scientific)上で接着・培養し、細胞外電位(field potential)を記録した。【結果】健常および変異修復株を含むすべてのiPSCはTRA-1-60、SSEA4、Oct4を発現し、三胚葉分化能を示した。MEDシステムによる解析では、Cx45変異を有するiPSC-CMにおいてFPDは健常に比べ短縮し、興奮伝播速度は低下した。現在、変異修復iPSC由来心筋細胞における電気生理学的評価を進めている。【結論】患者由来iPSC-CMを用いることで、Cx45変異に伴う興奮伝播速度低下などの電気生理学的変化を検出し得た。さらにゲノム編集により変異を修復した細胞株を用いることで、変異に起因する細胞機能変化をより明確にできる可能性が示唆された。
