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[II-JSCDJS-P1-6]小児心臓血管外科手術前後における腸内細菌叢の構成変化の検討

井上 善紀1, 小谷 恭弘1, 清水 秀二1,2, 笠原 真悟1 (1.岡山大学学術研究院 医歯薬学域 心臓血管外科, 2.国立循環器病研究センター 研究企画調整室)
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Keywords:

腸内細菌叢,周術期,16S rRNA

背景】近年、小児期の腸内細菌叢の異常と心血管イベントの発生との関係が注目されているが、小児心臓血管外科手術が、患児の腸内細菌叢にどのような影響を与えるかについては十分には明らかとなっていない。【目的】本研究では小児心臓血管外科手術の前後で糞便を採取し、手術・周術期治療が腸内細菌叢にどのような影響を及ぼすかについて検討した。【方法】日齢1日から2歳児の計24例に対して、術前・術後に糞便を採取し、16S rRNA V3/V4領域の細菌DNAを、次世代シークエンサーを用いて測定し、腸内細菌叢の構成を調べた。【結果】周術期に使用した抗生剤は、Cephazolin 21例、sulbactam/ampicillin 2例、meropenem/vancomycin 1例であった。α多様性の指標であるShannon indexは、1ヶ月未満の新生児では、1ヶ月以上の患児と比べ術前・術後ともに低下していた(P<0.01)。β多様性を調べる主座標分析では、1ヶ月未満の新生児と1ヶ月以上の患児の間に有意な隔たりを認めた(P<0.01 by PERMANOVA)。また、1ヶ月未満の新生児においては、Bifidobacteriumの占有率が術後に有意に低下することが明らかとなった(P<0.05)。【考察】1ヶ月未満の新生児と1ヶ月以上の乳児では、腸内細菌叢の多様性が大きく異なることが明らかとなった。1ヶ月未満の新生児においては、腸内細菌叢の多様性が乏しいため、周術期に投与された抗生剤の影響により、抗生剤に感受性のあるbifidobacterium等の腸内細菌の占有率が大きく変化する可能性があることが分かった。【結論】患児の年齢により心臓血管外科手術前後での腸内細菌叢の構成変化は大きく異なっており、新生児では特に細菌叢の正常化に向けた介入が必要であることが示唆された。