Presentation Information
[II-OR13-01]日本人小児肥大型心筋症の臨床遺伝学的特徴と突然死リスクモデルの検証
○廣野 恵一1, 西山 真美1, 坪井 香緒里1, 寳田 真也1, 岡部 真子1, 仲岡 英幸1, 伊吹 圭二郎1, 小澤 綾佳1, 畑 由紀子2, 西田 尚樹2 (1.富山大学附属病院 小児科, 2.富山大学 医学部 法医学教室)
Keywords:
肥大型心筋症,心臓突然死,遺伝子
【背景】心臓突然死(SCD)は、小児肥大型心筋症(HCM)における主要な死亡原因である。日本の小児HCMにおける特徴的な臨床像は十分に包括的に明らかにされていない。また、欧米集団で開発されたき穂の心臓突然死リスク予測モデルは、アジアの小児集団に適用可能かどうかは不明である。
【目的】日本の小児HCMの臨床的特徴および遺伝学的特徴を明らかにし、既存のSCDリスク予測モデルを外部検証すること。
【方法】2013年から2025年の間に登録された日本人小児HCM患者141例を対象とした前向き多施設コホート研究を実施した。主要評価項目はSCD関連主要心血管イベント(SCD-MACE)であり、SCD、蘇生された心停止、適切なICD作動、または持続性心室頻拍と定義した。4つのSCDリスク予測モデル(HCM Risk-Kids、AHAモデル、PRiMACY臨床、PRiMACY遺伝)について外部検証を行った。
【結果】乳児発症HCMはコホートの31.2%(n=44)を占め、欧米研究で一般に報告される割合よりも大幅に高かった。病的バリアントの検出率は、乳児発症(27.3%)が小児期発症(65.9%、P<0.001)より有意に低かった。追跡期間中央値52か月の間に、20例(14.2%)がSCD-MACEを発症した。5年および10年のSCD-MACE非発症生存率は、それぞれ91.2%、79.8%であった。4つすべてのリスクモデルは許容可能な識別能を示し(AUC:HCM Risk-Kids 0.69、AHA 0.72、PRiMACY臨床 0.74、PRiMACY遺伝 0.73)、DeLong検定で有意差は認めなかった(すべてP>0.05)。原因不明の失神(OR 25.5、P<0.001)および非持続性心室頻拍(OR 4.8、P=0.02)がSCD-MACEの有意な予測因子であった。
【結語】日本の小児HCMは、乳児発症例の高い割合や乳児における遺伝学的検出率の低さなど、特徴的な所見を示した。既存のSCDリスク予測モデルは、本集団において許容可能な識別能を維持しており、日本人にも適用可能と考えられた。
【目的】日本の小児HCMの臨床的特徴および遺伝学的特徴を明らかにし、既存のSCDリスク予測モデルを外部検証すること。
【方法】2013年から2025年の間に登録された日本人小児HCM患者141例を対象とした前向き多施設コホート研究を実施した。主要評価項目はSCD関連主要心血管イベント(SCD-MACE)であり、SCD、蘇生された心停止、適切なICD作動、または持続性心室頻拍と定義した。4つのSCDリスク予測モデル(HCM Risk-Kids、AHAモデル、PRiMACY臨床、PRiMACY遺伝)について外部検証を行った。
【結果】乳児発症HCMはコホートの31.2%(n=44)を占め、欧米研究で一般に報告される割合よりも大幅に高かった。病的バリアントの検出率は、乳児発症(27.3%)が小児期発症(65.9%、P<0.001)より有意に低かった。追跡期間中央値52か月の間に、20例(14.2%)がSCD-MACEを発症した。5年および10年のSCD-MACE非発症生存率は、それぞれ91.2%、79.8%であった。4つすべてのリスクモデルは許容可能な識別能を示し(AUC:HCM Risk-Kids 0.69、AHA 0.72、PRiMACY臨床 0.74、PRiMACY遺伝 0.73)、DeLong検定で有意差は認めなかった(すべてP>0.05)。原因不明の失神(OR 25.5、P<0.001)および非持続性心室頻拍(OR 4.8、P=0.02)がSCD-MACEの有意な予測因子であった。
【結語】日本の小児HCMは、乳児発症例の高い割合や乳児における遺伝学的検出率の低さなど、特徴的な所見を示した。既存のSCDリスク予測モデルは、本集団において許容可能な識別能を維持しており、日本人にも適用可能と考えられた。

