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[II-OR16-02]先天性門脈体循環短絡症閉鎖後の門脈発育不良のリスク因子

長友 雄作1, 松岡 良平1, 永田 弾3, 田中 惇史1, 江崎 大起1, 寺師 英子1, 平田 悠一郎1, 吉丸 耕一郎2, 松浦 俊治2, 山村 健一郎1 (1.九州大学病院 小児科, 2.九州大学病院 小児外科, 3.福岡市立こども病院 循環器集中治療科)
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Keywords:

門脈体循環短絡,門脈閉鎖試験,門脈圧亢進症

【背景】
先天性門脈体循環短絡症(CPSS)は体静脈系と門脈系に短絡を有し、肺高血圧、肝腫瘍、脳症などを合併する稀な疾患である。短絡により門脈は低形成となるが、閉鎖により成長が期待され近年は積極的に閉鎖が行われる。しかし、閉鎖後遠隔期の門脈発育については不明な点が多い。
【目的】
CPSS閉鎖後の遠隔期門脈発育と合併症、および関連因子を検討する。
【方法】
2012年以降の当院CPSS閉鎖36例中、遠隔期フォロー23例を後方視的に解析した。門脈発育は(1)肝内門脈発育不良、(2)肝門部門脈の海綿状変化、(3)肝外門脈の蛇行、(4)脾腫を各1点としてスコア化し、合計点が高いほど発育不良とした。
【結果】
男15例、治療年齢中央値8.5歳(1.1-27.5)、カテーテル閉鎖14例、外科結紮5例、絞扼4例。CPSS型は肝内型6例、portal-caval型5例、extrahepatic型12例、治療前CTでの門脈描出は良好6例、不良12例、描出なし5例。閉鎖門脈圧中央値は18 mmHg(6-47)。治療後中央値2.0年(0.4-9.2)で遠隔期評価を行い、門脈発育不良スコアは0点11例、1点3例、2点4例、3点2例、4点3例であった。遠隔期合併症(消化管出血、静脈瘤、短絡再開通など)は5例に認め、合併症例ではスコアが有意に高値であった(合併症なし:中央値0点 vs 合併症あり:中央値4点、p=0.005)。多変量解析では治療前CTで門脈描出なし(p=0.004)と治療年齢(p=0.03)が独立して門脈発育不良スコア高値に関連していた。合併症は18歳以下で治療した16例中1例(6%)に対し、18歳以上で治療した7例中4例(57%)で認めた。
【考察】
成人例や治療前CTで門脈描出が見られない症例では、閉鎖後も門脈発育不良と遠隔期合併症のリスクが高い。閉鎖適応は門脈形態・閉鎖圧に加え年齢も考慮すべきであり、小児期の早期介入が門脈成長の観点から有用である可能性が示唆された。