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[II-OR17-02]シンフォリウムを用いた肺動脈形成術の5年間中期成績:血行動態改善と成長追随性の検討

妹尾 祥平1, 保土田 健太郎2, 森川 和彦3, 前田 潤1, 菊池 晃介4, 西脇 泰美5, 濱田 祐成4, 三浦 大1,6 (1.東京都立小児総合医療センター 循環器科, 2.東京都立小児総合医療センター 心臓血管外科, 3.東京都立小児総合医療センター 臨床試験科, 4.帝人株式会社 再生医療・埋込医療機器部門 研究開発部, 5.帝人株式会社 再生医療・埋込医療機器部門 事業戦略部, 6.東京都立多摩南部地域病院 小児科)
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Keywords:

シンフォリウム,肺動脈形成術,パッチ

【背景】先天性心疾患に対する肺動脈形成術では、狭窄再発や成長非追随に伴う再介入が課題である。シンフォリウムは、生体内吸収性糸と非吸収性糸から成る編物に架橋ゼラチン膜を複合化した合成心血管パッチで、自己組織化と伸張性獲得が期待される新規材料であるが、中長期の経過は不明である。【目的】シンフォリウムを用いた肺動脈形成術後の5年間中期成績を、心エコー指標を中心に評価する。【方法】2019年12月-2020年12月にシンフォリウムを用いて手術を施行した症例のうち、肺動脈形成(主肺動脈±右室流出路)に使用した5例を対象に後方視的に解析した(原疾患:ファロー四徴症3例、心室中隔欠損+肺動脈絞扼術後2例、手術時月齢12.6±2.7か月)。術前-術後1年、2-5年の肺動脈最大流速、主肺動脈/左右肺動脈径およびZスコアを評価し、さらに術後5年の左室収縮能としてFractional Shortening(FS)、Ejection Fraction(EF) を確認した。【結果】肺動脈最大流速は、術前 4.20±0.56 m/s から、術後1年で 2.12±0.51 m/s に低下し、術後5年では 1.98±0.27 m/s であった。主肺動脈径は、術前 8.54±4.99 mm から術後1年で 13.82±2.58 mm に増大し、術後5年では 15.80±4.66 mm と増大傾向が継続した。左右肺動脈径も同様に増大した。Zスコアは、主肺動脈で術前 -2.38±2.78 から術後5年 -0.48±1.52 へ改善し、左肺動脈でも術前 -0.02±1.57 から術後5年 0.68±0.86 へ改善した。さらに術後5年の左室機能は保たれており、術後5年でのFS, EFはそれぞれ34.8±4.7%、60.4±5.9% であった。【結論】シンフォリウムを用いた肺動脈形成術は、5年の中期経過で肺動脈流速の低下と血管径の改善もしくは維持を認め、成長期症例における血行動態の安定に寄与した可能性がある。吸収性糸の分解と自己組織化を誘導し、最終的に伸張性を持つ構造へ移行するという材料設計特性からも、成長に追随しない従来のパッチの代替となり得る。