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[II-OR17-04]右室流出路前面を走行する単一冠動脈を伴うファロー四徴症に対し、double barrel法で右室流出路再建を行った5例の検討

林 健太郎, 富永 佑児, 竹下 斉史, 渡邊 卓次, 柴垣 圭佑, 盤井 成光 (国立循環器病研究センター病院 小児心臓外科)
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Keywords:

ファロー四徴症,単一冠動脈,double barrel法

【背景】単一冠動脈が右室流出路前面を走行するファロー四徴症では、通常のtransannular patch法は不適応となる。弁輪温存では狭窄解除が不十分な症例では、本来の右室流出路に新流出路を加えるdouble barrel法が考慮されるが、その長期成績の報告は少ない。【方法】当院で本病態に対する右室流出路再建は11例あり、弁輪温存3例、肺動脈離断+人工導管再建3例、double barrel 法5例であり、この5例について検討した。新流出路は、1例は弁付きウシ心膜導管(VPR)、4例は後壁flap(肺動脈前壁や自己心膜)+前壁を単弁付きパッチ(ePTFEや自己心膜)で形成した。【結果】心内修復時年齢中央値1.6歳。肺動脈弁輪径は各々69,69,75,85,86%正常径で、弁輪径が80%以上の2例は弁下狭窄のため弁輪温存手術が困難であった 。観察期間中央値15.3年。全例生存し、冠動脈狭窄は認めず。早期再介入は2例あり、いずれも前壁を単弁付き自己心膜パッチで形成しており、術後約1年で自己心膜の固縮により狭窄を来していたため、単弁付きePTFEパッチで再形成した。遠隔期再介入例は2例あり、うち1例はVPRの変性による狭窄で、術後11年に前壁のみ単弁付きパッチで再形成した。他の1例は単弁付き自己心膜パッチの高度石灰化による狭窄に対し術後19年に再手術を行ったが、硬化した後壁と単冠動脈が近接していたため、生体弁内挿人工血管を遠位肺動脈側に縫着し、ファブリックパッチで全体を覆うように新たな前壁構造を形成するLantern procedureを施行した。1例は術後21年で再介入なく経過観察中である。【まとめ】double barrel法は、冠動脈狭窄を回避し、良好な長期予後が期待できるが、再介入率は低くなかった。特に遠隔期の再介入の際に、周辺組織の硬化や冠動脈損傷の危険性から新流出路再建に工夫を要した。