Presentation Information
[II-P19-07]ソタテルセプトが有効であった小児特発性肺動脈性肺高血圧症の1例
○大槻 洸平, 赤澤 陽平, 黒嵜 恒平, 結城 智康, 澁谷 悠馬, 沼田 隆佑, 米原 恒介, 大日向 春香, 武井 黄太, 瀧聞 浄宏 (長野県立こども病院 小児循環器科)
Keywords:
特発性肺動脈性肺高血圧症,右心不全,ソタテルセプト
【背景】特発性肺動脈性肺高血圧症(iPAH)は肺血管抵抗の上昇により右心不全、死亡をきたす予後不良の疾患である。PAHの治療薬としては従来のプロスタサイクリン、一酸化窒素、エンドセリンの3系統の治療薬に加え、4系統目の薬剤としてアクチビンシグナル伝達阻害薬であるソタテルセプトが期待されている。成人iPAHに対するソタテルセプト投与により、6分間歩行距離、肺血管抵抗、NT-proBNPが有意に改善し、死亡率が低下することが報告されているが、小児への投与の報告は限られている。今回、小児iPAH患者へソタテルセプトを投与し、肺血管抵抗の低下と血行動態の著明な改善が得られたため、治療経過を報告する。【症例】12歳男児。学校心臓検診で心電図の右室肥大所見を認め紹介された。治療前の心臓カテーテル検査では、平均肺動脈圧(mPAP)62mmHg、肺血管抵抗(Rp)17.8WU・m2、右室対左室圧比1.01と高度肺高血圧と右室収縮能低下(RVEF24%)を認め、精査のうえiPAHと診断した。マシテンタン、タダラフィルによるup front therapyを開始したが効果はなく、3剤目としてセレキシパグを最大量まで増量した。しかし、推定肺動脈収縮期圧(PASP) 103mmHg、RVEF28%、TAPSE/PASP比 0.2と右室収縮能低下を伴う持続的なPAHの状態であり、予後不良と判断し、追加治療としてソタテルセプトを開始した。ソタテルセプトは0.77mg/kgまで増量し、1か月後には、右室対左室圧比0.39、RVEF 44%、TAPSE/PASP比0.55と著明に改善した。3か月後のカテーテル検査ではmPAP 26mmHg、Rp5.6WU/m2まで低下した。治療経過中、ソタテルセプトによる有害事象は認めなかった。
【結論】ソタテルセプトは小児iPAH患者において有効で安全な選択肢となり得る。
【結論】ソタテルセプトは小児iPAH患者において有効で安全な選択肢となり得る。
