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[II-P20-03]心室中隔欠損の自然閉鎖後に肺動脈形成術を要さず肺動脈デバンディングを行えた2例

岩本 洋一1, 高尾 浩之1, 石戸 博隆1, 増谷 聡1, 宇野 吉雅2 (1.埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター小児循環器部門, 2.埼玉医科大学総合医療センター小児心臓外科)
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Keywords:

心室中隔欠損,肺動脈絞扼術,肺動脈形成術

【背景】染色体異常や低出生体重児の心室中隔欠損(VSD)では肺動脈絞扼術(PAB)が選択され得る。PAB後VSDが自然閉鎖した場合、肺動脈絞扼解除術(PAdB)時に人工心肺下に肺動脈形成術(PAP)を行う事が多い。PAB後にVSDが閉鎖しPAPを要さずPAdBを行った2例を報告する。
【症例1】在胎28週6日、体重1115gで出生し直径4.5mmの膜性部VSDを確認した。肺高血圧遷延のため生後2か月時にPAB(胸骨正中切開、0.4mmPTFEテープ、外周径20.5mm)が行われた。その後VSDが自然閉鎖した。1歳4か月時のエコーでPA流速3.5m/秒であった。1歳5か月時にPAPを伴わないPAdBが行われ、術中エコーで同部位は直径3.9mm→6.2mmに拡大した。PAdB術1か月後のPA流速は1.9m/秒であった。
【症例2】在胎36週3日、体重1871gで出生し直径4.4mmの膜性部VSDを確認した。21トリソミーと診断された。肺高血圧遷延のため生後2か月時にPAB(胸骨正中切開、0.4mmPTFEテープ、外周径19mm)が行われた。その後VSDが閉鎖し、1歳1か月時のカテーテル検査では右室収縮期圧43mmHg、PAB遠位肺動脈収縮期圧24mmHg、圧較差19mmHgであった。1歳4か月時にPAPを伴わないPAdBが行われ、術中エコーで同部位は直径2.5mm→6.2mmに拡大し、PA流速は3.5m/秒→2.1m/秒に変化した。PAdB術3週間後のPA流速は1.6m/秒であった。
【考察】2例ともPAB後遠隔期であってもPAPを要さず、テープ解除のみでPAdBを行え人工心肺を回避できた。PAdB直後のPA直径や形態をより優先的に評価して術式を判断し、術後遠隔期の経過でこの判断が妥当であったと考えられた。PAdB前の心拍出量が十分であればテープ解除のみでも圧較差低下が見込め、症例により遠隔期のPAdBでもPAPが必須とは限らない事が示唆され、今後の症例蓄積を要する。