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[II-PD7-2]傾向スコアマッチング解析によるEC-TCPCにおけるFenestrationが術後成績に及ぼす影響の検討
○松沢 拓弥, 神谷 寛登, 田中 啓輔, 小森 悠矢, 和田 直樹 (榊原記念病院 小児心臓血管外科)
Keywords:
Fontan,fenestration,Fontan failure
【目的】EC-TCPCにおけるfenestrationの有無が、急性期および遠隔期成績に及ぼす影響を検討した。【方法】2005年から2025年のEC-TCPC 450例を後方視的に検討した。術前のリスク因子を補正するため、年齢、体重、染色体異常、HLHS、右室型単心室、isomerism、AVVR(≧moderate)、PAP、PAI、SaO2を共変量としたPropensity Score Matching(PSM)(1:1)を行なった。観察期間中央値は9.3年。評価項目は生存率、Fontan failure回避率、再手術回避率。【結果】Overall CohortではFenestrationなし303例(67.3%)vsあり147例(32.7%)。PSM後228例では生存率とFontan failure回避率はFenestrationあり群で有意に低く、生存率のHR 4.31 (95%CI 1.35 -13.81)、Fontan failure回避率のHR 2.84 (95%CI 1.30-6.23)であった。Landmark解析では短期(1年以内)の生存率とFontan failure回避率はfenestration群で有意に低値であった(共にp=0.043)。術後1年以降の生存率とFontan failureはイベント数が少なく有意差なし。【考察】EC-TCPCにおけるfenestration作成はPSMを行いリスク因子を揃えた状態でも、生存率およびFontan failure回避率を低下させる可能性が示唆された。特に1年以内の急性期でその要因は大きい結果となった。循環的に不安定な術後急性期を乗り越えるためにfenestrationは有用であるものの、今回の結果からはその適応については慎重になる必要があると考えられた。原因としてはfenestrationによる容量負荷やdesaturationまた手術時の心停止時間などが考えられるが、認知できていないリスク因子の存在の可能性もあり今後の研究が必要である。【結論】fenestrationは急性期に影響を及ぼす可能性があり、高リスク患者に限定して適応することが重要で患者個々のリスク評価に基づいた戦略的戦略が重要である。
