Presentation Information
[II-PD7-3]肺循環左右不均衡症例に対するIntrapulmonary septation(IPAS)によるFontan循環 への影響
○廣瀬 圭一, 伊藤 弘毅, 五十嵐 仁, 中村 悠治, 前田 登史, 太田 教隆, 菅藤 偵光, 坂本 喜三郎 (静岡県立こども病院 心臓血管外科)
Keywords:
フォンタン,肺循環左右不均衡,IPAS
【背景】良いフォンタン循環を確立するにあたっては、両側にバランスの良い肺血流およびそれに伴う肺の成長が極めて重要である。当院では左右肺血流不均衡症例に対し、intrapulmonary septation(IPAS)を用いて両側の肺動脈および肺の成長を促し、フォンタン到達を目指してきた。【目的】IPAS施行症例に対し、フォンタン術後中期までの評価を加え、現状および課題を明らかにすること。【対象】対象は、1998年に導入して以後のIPAS施行55例。男女比は女子25男子30で、主な基本診断はasplenia14、HLHS12、SV9ほか。IPASの適応は主にPVO22/左右不均衡33で、平均3.0歳時(中央値1.5歳)に施行。IPAS施行タイミングはグレン時28、グレン後27。【結果】平均観察期間は12.8年、最大26.6年。IPAS後早期死亡は3例、総死亡は9(16.3%)で死亡回避率は1、5、10年それぞれ90.9%、87.2%、87.2%。フォンタン既到達は41例だが、多くは待機・観察中。到達した41例を同期間内のフォンタン症例(IPAS施行なし、n=387)と比較すると死亡回避率および入院を要する合併症回避率に有意差は認めなかった(p=0.4536、0.1288、Cox比例ハザードモデル)。またフォンタン平均13年後に施行したカテーテルでも主な因子に有意差を認めなかった(別表)。グレン時・グレン後のIPAS導入タイミングによる検討でも主な因子に有意差は認めなかった。【結論】まだ複数の症例が観察中ではあるが、左右不均衡なフォンタン施行困難症例に対し、行ったIPAS症例につき検討を行った。さらなる適応の拡大、適応の数字化、”術者の感覚“に頼らない設定の標準化など課題はあるが、現時点では良好なフォンタン到達およびフォンタン循環を得ていると考えられた。

