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[III-CPD3-3]PVOに対するカテーテル治療

石垣 瑞彦, 金 成海, 渋谷 茜, 森 秀洋, 眞田 和哉, 佐藤 慶介, 芳本 潤, 満下 紀恵, 新居 正基, 田中 靖彦 (静岡県立こども病院)
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Keywords:

ステント,バルーン,再狭窄

術後肺静脈閉塞(pulmonary vein obstruction: PVO)に対するカテーテル治療は、バルーン拡張術(balloon dilation: BD)およびステント留置術(stent implantation: SI)に大別される。日本先天性心疾患インターベンション学会レジストリ(JCIC-R)の年次統計によると、2020〜2022年の3年間でで、肺静脈に対するBD176症例505セッション(全BDの10%)、SIは77症例90セッション(全SIの23%)、さらにステント再拡張術は103症例168セッション(同47%)に施行され、肺動脈に次いで頻度の高い治療対象となっている。
PVOは筋線維芽細胞増殖による新生内膜形成を特徴とする進行性血管病変であり、治療においては開存性の維持や再狭窄の予防に加え、再狭窄の進行をいかに遅延させるかが重要となる。2020年代に報告された複数のメタ解析では、再狭窄率、再介入率および開存性のいずれにおいてもSIがBDより優れているとされている。
一方、国内ではBDの施行数が依然として多く、その背景には手技の簡便性、使用可能なステントの制限、さらには成長への対応といった要因があると考えられる。近年、primary治療としても導入されているsutureless法では肺静脈末梢までの開放が得られる一方で、分枝病変に対するSIの技術的難易度は増大する。当院ではこれに対しkissing stent法を用いることで開存性の維持を図っている。
さらに近年、シロリムスの有効性が報告されており、再狭窄の進行抑制という観点から、今後PVOに対するカテーテル治療戦略に変化をもたらす可能性がある。
カテーテル治療も薬物治療も、外科治療が困難な症例におけるセカンド・サードライン治療として、再介入を前提としつつも救命率の向上に寄与する重要な治療手段と考えられる。しかし、現状ではいずれも適応外使用であるばかりでなく、術式自体も保険未収載であり、今後医療機器開発、保険収載両面での治療法確立を進める必要がある。