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[III-TPD1-5]単心室症術後女性に対するプレコンセプションケアの経験-移行期支援の成果と課題-

中島 公子1,2, 佐々木 裕登1, 稲田 雅弘1, 浅見 雄司1, 下山 伸哉1, 池田 健太郎1 (1.群馬県立小児医療センター 循環器科, 2.群馬大学医学部付属病院 小児科)
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Keywords:

移行期支援,思春期,妊娠出産

【背景】近年、妊孕性のある先天性心疾患女性が増加し、安全な周産期管理に向けたプレコンセプションケア(PCC)の重要性が高まっている。特に単心室症などの高リスク症例の意思決定では、小児期からの継続的な移行期支援と成人診療科への円滑な連携を要する。【目的】単心室症術後の成人女性に対し、小児期からの移行自律支援を経て成人診療科と協働でPCCを実施した症例を通じ、支援の成果と今後の課題を検討する。【方法】 症例は25歳女性、Fontan術後の単心室症。16歳から小児病院で計10回の移行期支援を行い、結婚・挙児希望を機に大学病院へ紹介となった。循環器内科と小児科のカンファレンスに基づき、母体周産期心血管合併症リスク評価を施行。本人、実母、パートナーへ外来で計2回のPCCを行った。【結果】心機能評価ではmWHO分類class IIIの高リスク群と判定。小児科外来で本人の心疾患理解度を確認し、想定される妊娠経過、長期予後、胎児リスク、産後の支援体制、避妊について説明。小児病院の元主治医は「思春期当時は反応が薄く、教育内容の浸透に不安があった」と回顧したが、実際には長年の移行支援により、本人の理解度は高く、PCC導入は円滑であった。一方、パートナーは本人の就労可能な「健康な外見」からリスクを過小評価しており、認識の乖離を認めた。最終的に母体リスクと生活背景を鑑み、現時点では挙児を控えるとの意思決定に至った。【考察】 小児期には手応えが乏しいと感じられる移行自律支援も、継続的な支援が本人と家族の価値観を尊重した選択に寄与した。しかし、内部障害者のリスクは不可視化されやすく、パートナーが想定した病状と客観的リスクとの乖離が新たな課題であった。【結論】 移行期教育は患者自身の疾病理解を深めるが、外見からリスクが見えにくい内部障害者では、パートナーも含めたPCCの重要性が示唆された。