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交流集会6 DNARは誰のため? ―患者急変時、「何もしたがらない」現場に医師はなぜ戸惑いを覚えたのか?―

Fri. Jun 19, 2026 7:00 PM - 8:00 PM JST
Fri. Jun 19, 2026 10:00 AM - 11:00 AM UTC
第6会場
企画代表者: 濱田 昇(岡山市立市民病院 緩和ケアチーム)
企画協力者: 遠藤 康恵(岡山市立市民病院 緩和ケアチーム),妹尾 睦枝(岡山市立市民病院 緩和ケアチーム)
【緒言】
救急入院患者では、入院時にDNAR(Do Not Attempt Resuscitation)の意思確認が半ば形式的に行われている。一方で、入院後にDNARの具体的な適用範囲について十分な話し合いがなされることは少なく、「DNAR」という言葉のみが独り歩きすることで、医療者間や家族との間に認識のズレが生じている。本発表では、実際の臨床症例を通して、DNAR取得後の患者急変時に生じた医療者間の解釈の相違と、それに伴う怒り・戸惑い・葛藤に焦点を当て、より望ましいDNAR運用のあり方について参加者と共に考える。
【事例】
症例は80歳代男性。肺癌、 癌性胸膜炎にて入院. 入院時に家族と話し合い、病状悪化時にはDNARとし、緩和医療を中心とした方針が共有されていた。退院直前、昼間は家族と普通に会話可能であったが、準夜帯より呼吸促拍、酸素化低下、血圧低下を認め、主治医に連絡が入った。主治医は家族の受け入れ準備を考慮し、電話で緊急処置を指示したが、スタッフの言動からは「DNARなのに何故処置を行うのか」という違和感や消極性が感じられた。結果的に緊急処置により急変は回避され、患者はその後5日間を家族と過ごし最終的に看取られた。家族からは納得の言葉が言及され、主治医はこの期間が家族にとって死を受け入れる準備期間であったと感じている。
【討論事項】
DNAR取得患者の急変時に許容される対応範囲や控えるべき医療行為について、医療者間で認識の相違は生じていないだろうか。本交流集会では、各施設の現状を共有し、見解の相違が生じる背景や感情的葛藤を言語化するとともに、DNAR取得後に求められるスタッフ間の調整や対話のあり方について討論したい。