Session Details
[SY9]シンポジウム9_精神科領域におけるレジストリを活用した薬事承認の実現とその展望
Thu. Jun 19, 2025 6:00 PM - 8:00 PM JST
Thu. Jun 19, 2025 9:00 AM - 11:00 AM UTC
Thu. Jun 19, 2025 9:00 AM - 11:00 AM UTC
C会場(神戸国際会議場 3階 レセプションホール)
司会:中込 和幸(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)、古郡 規雄(獨協医科大学)
メインコーディネーター:竹田 和良(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
サブコーディネーター:中込 和幸(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
メインコーディネーター:竹田 和良(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
サブコーディネーター:中込 和幸(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
マイレジストリ(精神疾患レジストリ:mental illness registry)とは、国立精神・神経医療研究センターが日本精神神経学会と協働して、日本精神科病院協会、日本精神神経科診療所協会の支援を受け、当事者団体や企業とも連携しながら、H31年度からAMED研究費によって構築されてきたコホート・レジストリである。
精神科領域における従来の診断カテゴリーには、多様な病態が混在し、疾患異種性が強いため、その診断妥当性や信頼性は低く、精神疾患の病因・病態解明や治療法開発が困難な要因と考えられた。
本レジストリでは、診断カテゴリーを超え、特定の神経回路に基づく機能ドメイン(負の感情価、正の感情価、認知機能、社会情報処理、覚醒・制御)を中心に据えたResearch Domain Criteria:RDoC(Insel et al, 2010)に基づいて、データ項目の選択を行い、機能ドメインの生物学的病態を明らかにすることにより、疾患異種性を克服し、客観的診断法、治療法開発と最適化を実現し、新たな疾患概念の確立を目指している。
患者情報を、第1層:基本情報(人口統計学的情報等)、第2層:臨床情報(機能ドメインを反映する臨床評価を含む情報)、第3層:生体情報の3層に分け収集し、縦断的なフォローアップは、スマホのePRO(electronic patient-reported outcome)を活用して患者に直接アクセスし、不安、気分、睡眠、社会機能、QOL、薬物等の入力を可能にするシステムを構築した。
さらに、リアルワールドデータの1つであるレジストリデータによる医薬品・医療機器開発の促進を国が進めることに呼応し、特定臨床研究等で収集する疾患特異的な評価尺度(PANSS、HAMD等)を用いて得られた症状重症度を新規項目として入力し、薬物等の治療介入に関する詳細な情報とともに、システムバリデーションを実施したEDC(Electronic Data Capture)に収集、管理するシステムを構築した。
本年度から発足したAMEDマイレジストリ研究班において、マイレジストリを活用した医薬品、医療機器並びにプログラム医療機器の薬事承認獲得を目指している。
本シンポジウムでは、(1)マイレジストリの概要と運営体制、並びに(2)薬機法対応のシステム整備について、紹介した上で、レジストリ活用による薬事承認事例として、(3)ガン領域の成功例を手がかりとして、(4)現在取り組んでいる医療機器開発についてふれる。さらに、薬事承認等、マイレジストリの利活用促進にむけた取り組み事例を紹介するとともに、今後の精神科領域におけるレジストリの意義と展望について、議論する。
精神科領域における従来の診断カテゴリーには、多様な病態が混在し、疾患異種性が強いため、その診断妥当性や信頼性は低く、精神疾患の病因・病態解明や治療法開発が困難な要因と考えられた。
本レジストリでは、診断カテゴリーを超え、特定の神経回路に基づく機能ドメイン(負の感情価、正の感情価、認知機能、社会情報処理、覚醒・制御)を中心に据えたResearch Domain Criteria:RDoC(Insel et al, 2010)に基づいて、データ項目の選択を行い、機能ドメインの生物学的病態を明らかにすることにより、疾患異種性を克服し、客観的診断法、治療法開発と最適化を実現し、新たな疾患概念の確立を目指している。
患者情報を、第1層:基本情報(人口統計学的情報等)、第2層:臨床情報(機能ドメインを反映する臨床評価を含む情報)、第3層:生体情報の3層に分け収集し、縦断的なフォローアップは、スマホのePRO(electronic patient-reported outcome)を活用して患者に直接アクセスし、不安、気分、睡眠、社会機能、QOL、薬物等の入力を可能にするシステムを構築した。
さらに、リアルワールドデータの1つであるレジストリデータによる医薬品・医療機器開発の促進を国が進めることに呼応し、特定臨床研究等で収集する疾患特異的な評価尺度(PANSS、HAMD等)を用いて得られた症状重症度を新規項目として入力し、薬物等の治療介入に関する詳細な情報とともに、システムバリデーションを実施したEDC(Electronic Data Capture)に収集、管理するシステムを構築した。
本年度から発足したAMEDマイレジストリ研究班において、マイレジストリを活用した医薬品、医療機器並びにプログラム医療機器の薬事承認獲得を目指している。
本シンポジウムでは、(1)マイレジストリの概要と運営体制、並びに(2)薬機法対応のシステム整備について、紹介した上で、レジストリ活用による薬事承認事例として、(3)ガン領域の成功例を手がかりとして、(4)現在取り組んでいる医療機器開発についてふれる。さらに、薬事承認等、マイレジストリの利活用促進にむけた取り組み事例を紹介するとともに、今後の精神科領域におけるレジストリの意義と展望について、議論する。
[SY9-1]マイレジストリ(精神疾患レジストリ)の概要と薬事承認
○竹田 和良1, 小居 秀紀1, 橋本 亮太1, 吉村 直記1, 保谷 岳彦1, 岩田 正明2, 鬼頭 伸輔3, 久我 弘典1, 中込 和幸1 (1.国立精神・神経医療研究センター, 2.鳥取大学医学部精神行動医学分野, 3.東京慈恵会医科大学精神医学講座)
[SY9-2]精神疾患レジストリにおける「Regulatory grade」での信頼性担保の実現
○小居 秀紀 (国立精神・神経医療研究センター情報管理・解析部)
[SY9-3]がん治療分野におけるレジストリを活用した薬事承認の経験
○坂東 英明 (国立がん研究センター東病院)
[SY9-4]マイレジストリを活用した医療機器(けいれん療法用磁気刺激装置)の研究開発:医師主導治験と臨床評価準備
○鬼頭 伸輔 (東京慈恵会医科大学精神医学講座)
[SY9-5]レジストリー登録数をどのように増やしていくのか-その苦労と工夫
○古郡 規雄 (獨協医科大学)
[指定発言]指定発言
○芳賀 めぐみ (国立研究開発法人日本医療研究開発機構)
[指定発言]指定発言
○夏苅 郁子 (やきつべの径診療所)