Session Details
[SY42]シンポジウム42_日豪における地域で若者を支える早期支援と就労支援の社会実装
Thu. Jun 19, 2025 3:45 PM - 5:45 PM JST
Thu. Jun 19, 2025 6:45 AM - 8:45 AM UTC
Thu. Jun 19, 2025 6:45 AM - 8:45 AM UTC
M会場(神戸ポートピアホテル 本館 B1階 偕楽3)
司会:藤井 千代(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)、根本 隆洋(東邦大学医学部医学科精神神経医学講座/東邦大学医学部社会実装精神医学講座)
メインコーディネーター:藤井 千代(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
サブコーディネーター:根本 隆洋(東邦大学医学部医学科精神神経医学講座/東邦大学医学部社会実装精神医学講座)、山口 創生(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
メインコーディネーター:藤井 千代(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
サブコーディネーター:根本 隆洋(東邦大学医学部医学科精神神経医学講座/東邦大学医学部社会実装精神医学講座)、山口 創生(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
21世紀の精神科治療や精神保健サービスでは、国際的に早期介入への関心が劇的に高まっている。実際、PubMedで「early intervention for psychosis/ schizophr*/ mental」のキーワードを含むタイトルを持つ論文を語順検索すると、1999年の12件に対し、2023年は122件が該当する。また、実際の早期介入では対象となる若者が多様なニーズを持つことから、メンタルヘルスケアだけでなく、特に就労支援やアウトリーチ支援を含めた包括的な地域ケアの提供が重要視されている。早期介入における中核的な要素が様々な研究を通して明らかになる一方で、その実装や就労支援の導入については、各国で大きな差異が生じている。そこで、本シンポジウムは、オーストラリアあるいは日本で早期介入サービスに就労支援を導入した者が、その現状や特徴、実践の効果などについて報告し、地域での社会実装や文化・制度の差異を踏まえた議論を行うことを目的とする。
オーストラリアからの登壇者は、早期介入の研究・活動で世界を牽引するOrygenの研究者である。Orygenは、若年者に向けてメンタルヘルスケアや生活支援、就労支援などをワンストップで行う支援機関headspaceの普及を担い、国内で150ヶ所以上を展開している。また、当施設において、若者に対する効果的な個別就労支援(Individual Placement and Support: IPS)を早期介入サービスへ統合することにも成功している。本シンポジウムでは、彼らの研究成果、実践活動の内容、そして早期介入とIPSという新しい実践をどのように地域で実装し、国全体で普及・社会実装したかについて報告する予定である。
日本の早期介入とIPSは、制度として普及しているわけではないが、先駆的な事業として複数の機関で実践されている。本シンポジウムでは、東京都足立区でワンストップ型の早期相談・支援を展開するSODA(Support with One-stop care on Demand for Adrecents and young adults)の取り組みや研究成果について報告する。また、SODAは、国内では唯一、早期介入サービスにIPSを組み込んでいる機関でもあることから、現在の日本の早期介入におけるIPSの実装や支援内容も報告する予定である。さらに、国内には現在約30のIPS機関が存在するが、利用者には比較的若い年齢層の者も珍しくない。本シンポジウムでは、若い利用者の就労アウトカムや転帰についても報告する。
早期支援が国際的に注目される中で、世界的にも知名度の高いオーストラリアの早期介入と就労支援について学ぶ機会を得られることは、本シンポジウムの大きな魅力である。
また、対応する日本の支援を紹介しながら、両国の支援について検討・議論することは、早期支援の枠を超えた文化的背景に基づく地域精神医学や、効果的支援の社会実装に関する議論にもつながると予想される。したがって、早期介入や就労支援に直接的な関心がない参加者にとっても魅力的な内容になると想定される。
オーストラリアからの登壇者は、早期介入の研究・活動で世界を牽引するOrygenの研究者である。Orygenは、若年者に向けてメンタルヘルスケアや生活支援、就労支援などをワンストップで行う支援機関headspaceの普及を担い、国内で150ヶ所以上を展開している。また、当施設において、若者に対する効果的な個別就労支援(Individual Placement and Support: IPS)を早期介入サービスへ統合することにも成功している。本シンポジウムでは、彼らの研究成果、実践活動の内容、そして早期介入とIPSという新しい実践をどのように地域で実装し、国全体で普及・社会実装したかについて報告する予定である。
日本の早期介入とIPSは、制度として普及しているわけではないが、先駆的な事業として複数の機関で実践されている。本シンポジウムでは、東京都足立区でワンストップ型の早期相談・支援を展開するSODA(Support with One-stop care on Demand for Adrecents and young adults)の取り組みや研究成果について報告する。また、SODAは、国内では唯一、早期介入サービスにIPSを組み込んでいる機関でもあることから、現在の日本の早期介入におけるIPSの実装や支援内容も報告する予定である。さらに、国内には現在約30のIPS機関が存在するが、利用者には比較的若い年齢層の者も珍しくない。本シンポジウムでは、若い利用者の就労アウトカムや転帰についても報告する。
早期支援が国際的に注目される中で、世界的にも知名度の高いオーストラリアの早期介入と就労支援について学ぶ機会を得られることは、本シンポジウムの大きな魅力である。
また、対応する日本の支援を紹介しながら、両国の支援について検討・議論することは、早期支援の枠を超えた文化的背景に基づく地域精神医学や、効果的支援の社会実装に関する議論にもつながると予想される。したがって、早期介入や就労支援に直接的な関心がない参加者にとっても魅力的な内容になると想定される。
[SY42-1]Development of evidence, translation and implementation of individual placement and support in early intervention and youth mental health services in Australia
○Eoin Killackey1,2,3, Gina Chinnery1 (1.Orygen, 2.CYMH, The University of Melbourne, 3.Centre for Population Health, Haukeland University Hospital)
[SY42-2]Strengthening the IPS workforce: designing and implementing a competency-based IPS Workforce Development Framework for headspace centres in Australia
○Gina Chinnery, Eoin Killackey, Marina Kunin, James Whiting (Orygen)
[SY42-3]日本におけるIndividual Placement and Supportの現状:若者に対する効果と実装の課題
○山口 創生 (国立精神・神経医療研究センター)
[SY42-4]日本における若者に向けた早期相談・支援サービス:保健と医療の橋渡しの中での個別就労支援
○内野 敬 (東邦大学医学部社会実装精神医学講座)
[指定発言]指定発言
○林 輝男 (社会医療法人清和会西川病院)