Session Details
[SY68]シンポジウム68_まずは住まいを探そう~長期入院患者の地域移行への支援~
Fri. Jun 20, 2025 8:30 AM - 10:30 AM JST
Fri. Jun 20, 2025 11:30 PM - 1:30 AM UTC
Fri. Jun 20, 2025 11:30 PM - 1:30 AM UTC
E会場(神戸国際会議場 4階 402会議室)
司会:内田 直樹(医療法人すずらん会たろうクリニック)、洗 成子(公益財団法人愛世会愛誠病院)
メインコーディネーター:田中 究(兵庫県立ひょうごこころの医療センター)
サブコーディネーター:洗 成子(公益財団法人愛世会愛誠病院)、太田 順一郎(岡山市こころの健康センター)
メインコーディネーター:田中 究(兵庫県立ひょうごこころの医療センター)
サブコーディネーター:洗 成子(公益財団法人愛世会愛誠病院)、太田 順一郎(岡山市こころの健康センター)
オンデマンド配信対象外
「慢性療養者の医療・支援のあり方検討委員会」のワーキンググループの一つである「住まい:住居と医療」グループでは、慢性療養者の長期入院を余儀なくさせている要因の一つに「住まいの喪失」をおき、住まいの回復すなわち「ハウジング・ファースト」を長期入院からの離脱の基盤となる概念の一つとして措定した。中井久夫や星野弘は統合失調症の患者が、病棟に速やかに馴染み、風景化することを述べたが、「住まいの喪失」はそれを固定化させていく。とはいえ、一旦喪失した住まいを再構築することは、馴染みのある病棟からの移動への当事者の抵抗、地域での受入体制、家族の協力、加えて医療スタッフのネガティブな評価などがあって、容易には進まないことが少なくない。しかし、「住まい」とは、人が生活者として暮らしを営み精神活動を展開するための居場所であり、人生の拠点、「自分が存在し、活動をして終わらせる」ための立脚地である。疾患や障害の有無にかかわらず、「住まい」を得ることは生きる上での権利=人権である。ここを立脚点として支援を行うことが求められる。これは「精神障害者にも対応した地域包括ケアシステム」に他ならない。本人の住まいを中心にした地域包括ケアが展開され、精神科医療もまたその地域で本人の回復力への信頼と敬意を持ってその暮らしに伴走すること、そうした医療のあり方を考えたときに必然的に「入院加療」とは短期間にとどまるのが理想である。
38年(総計40年余)の長期入院を余儀なくされ、現在地域で生活されている伊藤時男さんにご登壇いただき、精神科医療と住まいについて当事者として語っていただき、その上で各地域での長期入院患者の地域移行における好事例や困難例について、また訪問診療などアウトリーチでの精神科臨床について、ケースワークの課題、グループホームや訪問看護が持つ課題などについて、地域で暮らすことを目標にした臨床の方略について討論を行い、検討を深めるため機会としたい。
38年(総計40年余)の長期入院を余儀なくされ、現在地域で生活されている伊藤時男さんにご登壇いただき、精神科医療と住まいについて当事者として語っていただき、その上で各地域での長期入院患者の地域移行における好事例や困難例について、また訪問診療などアウトリーチでの精神科臨床について、ケースワークの課題、グループホームや訪問看護が持つ課題などについて、地域で暮らすことを目標にした臨床の方略について討論を行い、検討を深めるため機会としたい。
[SY68-1]なぜ入院40年目で退院ができたのか
○伊藤 時男 (精神医療国家賠償請求訴訟研究会)
[SY68-2]精神障害者にとっての居住福祉
○洗 成子 (公益財団法人愛世会愛誠病院)
[SY68-3]住まいを探そうー長期入院の方たちに取り組んできたこと
○田中 究 (兵庫県立ひょうごこころの医療センター)
[SY68-4]訪問診療からみる慢性療養者の医療
○内田 直樹, 中川 伸明, 家村 智和, 勢島 奏子, 塚田 真悟, 村谷 哲平, 山田 健治 (医療法人すずらん会たろうクリニック)
[指定発言]指定発言
○太田 順一郎 (岡山市こころの健康センター)